介護支援だけではなく、職員のメンタルチェックにもAIを活用 NTTドコモら4社が実証実験開始介護現場で映像解析AIを活用

メディクルードとEDGEMATRIX、NTTドコモ、パナソニックi-PROセンシングソリューションズは、「映像エッジAI」を活用した介護AIソリューションの検証環境を構築する。実際の介護現場への導入を想定した実証実験も開始する。

» 2021年01月18日 08時00分 公開
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 Genki GroupのメディクルードとEDGEMATRIX、NTTドコモ、パナソニックi-PROセンシングソリューションズ(i-PRO)の4社は2021年1月14日、「映像エッジAI」を活用した介護AIソリューションの検証環境を構築すると発表した。映像エッジAIはカメラ映像などを現場(エッジ)で処理するAI(人工知能)で、実際の介護現場への導入を想定した実証実験も開始する。

画像 介護現場での「映像エッジAI」による活用イメージ

 Genki Groupが運営する介護施設にカメラとAI処理装置を設置し、各種アプリケーションの検証環境の構築やAIによる映像分析、アプリの効果検証を実施する。AIアルゴリズムやAIアプリを実際の介護現場で検証し、介護に最適なアプリ開発や介護業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)につなげるのが目的。

介護対象者だけではなく、職員のメンタルチェックにも活用

 実証実験では、介護現場に合わせてカスタマイズしたEDGEMATRIXの徘徊(はいかい)者検知や侵入検知のAIアプリを利用する。映像エッジAIを用いて、動体分析による異常行動アラート機能を利用した徘徊検知や転倒検知、侵入者検知、顔認証と勤怠データ管理を組み合わせた職員のメンタルチェック、夜間と昼間の見守り、誤薬検知などについて検証する。

 こうした介護現場でのAI技術の検証には、日本の介護事業では職員不足が課題になっているという背景がある。介護職員の目が届かない場所や時間帯に誤嚥(ごえん)や転倒、徘徊など不測の事態や事故を防止するため、カメラ映像をリアルタイム解析する技術への需要が高まっているという。

 今回の協業に当たってEDGEMATRIXは、NVIDIAのGPUを備えたAI処理装置「Edge AI Box」と、AIを活用したアプリ、映像エッジAIを用いたプラットフォームサービス「EDGEMATRIX」を提供する。NTTドコモは、映像エッジAIや5G(第5世代移動通信システム)を活用したサービスを提供する。i-PROは、AIによる映像解析に向けたカメラを提供する。

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