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» 2021年02月17日 05時00分 公開

「仕事の楽しさ」は、51ならそれでよし仕事が「つまんない」ままでいいの?(74)(2/2 ページ)

[竹内義晴(特定非営利活動法人しごとのみらい),@IT]
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でも、自分にウソをつけない

 でも、どんなに他人に「楽しいよ」と言ったところで、自分にはウソをつけません。「でも、そうとはいい切れないところもある」というモヤモヤした気持ちは残ったままです。さて、どうしたものか……。

 この「モヤモヤ」を解決する方法は、幾つかあるのではないかと思います。1つは、「二元的な思考をやめる」ことです。

 二元的な思考とは、「楽しい/楽しくない」「好き/嫌い」「いい/悪い」のような、「AかBか」という考え方です。

 「AとB、どっちにする?」のように、2つの選択肢の中からどちらかを選ばなければならない場合が私たちにはあります。「仕事が楽しいか」という質問も、「楽しいか/楽しくないか」の選択とみることもできます。

 けれども実際のところ、私たちは常にYesとNoの間で揺れ動いているし、単純な二元的思考だけで物事を理解できるわけではありません。その結果、どちらかを選んだ瞬間「必ずしも、そうとはいえないけれど……」といった場合に、何となくモヤモヤすることになります。

 それならば、「YesかNoか」の二元的な思考で考えるよりも、もう少し曖昧な感じでいいんじゃないか……と思います。

49ではなく51なら、それでいい

 物事の善しあしを判断するとき、私は「49ではなく、51ならそれでよし」と考える節があります。51とはつまり、「100%のうち、半分以下でなければOK」という意味です。

 仕事の楽しさも51でいいのなら、「まぁまぁ楽しい」といえるし、これなら違和感がありません。

 ちなみに、現在の私の「仕事の楽しさ指数」を表したら、恐らく60〜70の間。あえて具体的な数値にするなら、赤点ではない62ぐらいです。二元的な思考で「仕事が楽しいか、否か」だと、何となくモヤモヤしてしまうけれど、数字で表したら、大変なこともいろいろあるけれど、「まぁ、これならOKか」とは思えます。

 話は少し変わりますが、私は以前プログラマー時代に、「プレッシャーをかけて人を動かすマネジメント」を受けて、心が折れそうになった経験があります。あのときは、仕事に行くのが本当に嫌で嫌で、毎日が苦痛でした。あのころの仕事の楽しさ指数は、恐らく15ぐらい。20はいかないかな。いまはあのときのような不満やストレスはないので、「まぁ、OKかな」と思えます。

 ……うん。たぶん、これでいいんだな。

せっかくなら、仕事は楽しい方がいい

 これまでは仕事に対して、「仕事は大変」「仕事なんて楽しいわけがない」といった価値観があったように思います。私の知人は以前、「給料は、我慢して仕事をした慰謝料」と話していました。

 でも私は、仕事の価値観として「楽しさ」も重要な要素だと考えているし、同じ時間を過ごすなら楽しく過ごしたいし、楽しく仕事をしたいと思っています。

 それでも実際の仕事は、「めっちゃ楽しい!」といえることばかりではないし、ときには、「嫌だなー」「つらいなー」と言いたくなることもあります。でも、ネガティブな方に引っ張られてばかりいたら、楽しく仕事できません。

 それならば、まずは二元的思考をやめてみること。そして、現在の状況を数値に表してみること。このようにして自分の状況を把握すると、「100%仕事が楽しい!」とはいえないかもしれないけれど、「100%とはいえないけれども、まぁまぁ楽しいよ」ぐらいになるのではないかと思います。

 仕事の楽しさ? 49ではなく51なら、それでOKです。

筆者プロフィール

竹内義晴

しごとのみらい理事長 竹内義晴

「仕事」の中で起こる問題を、コミュニケーションとコミュニティーの力で解決するコミュニケーショントレーナー。企業研修や、コミュニケーション心理学のトレーニングを行う他、ビジネスパーソンのコーチング、カウンセリングに従事している。

著書「感情スイッチを切りかえれば、すべての仕事がうまくいく。(すばる舎)」「うまく伝わらない人のためのコミュニケーション改善マニュアル(秀和システム)」「職場がツライを変える会話のチカラ(こう書房)」「イラッとしたときのあたまとこころの整理術(ベストブック)」「『じぶん設計図』で人生を思いのままにデザインする。(秀和システム)」など。


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