AI/機械学習エンジニア向けの認定資格にはどのようなものがあるのか。TensorFlow/PyTorch/GCP/AWS/Azure/IBM/NVIDIA Jetson AIといったテクノロジーに関する認定資格について紹介する。
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本稿は、2021年4月12日に公開した記事を、2022年2月28日の最新情報に合わせて改訂したものです。大きな変更はありませんが、日本語での名称などをアップデートしました。
2022年現在、グーグルやAWS、エヌビディア(NVIDIA)など「人工知能/機械学習」の技術を提供する主要なテクノロジー企業が、AI/機械学習エンジニア向けに独自の認定資格を提供している。しかしあまり知られていないと思われるので、本稿ではテクノロジーごとの認定資格、具体的には下記の7項目をそれぞれ紹介していく(※本稿では、機械学習エンジニア=AIエンジニアとする)。
なお、AI(人工知能)や機械学習、データサイエンスに関連する資格/検定試験については「データサイエンス/AI/ディープラーニングの資格ガイド」という記事で紹介している。
本題に入る前に、「各認定試験に合格すると何か良いことがあるのか?」について考えてみたい。
これに対する答えはケース・バイ・ケースだが、最も良いことがあるのは社内制度で認定資格の取得が昇格や昇給などの条件になっている場合だ。その場合は受験しない理由はないだろう。しかしそういった企業はあまり多くないかもしれない。
次に役立ちそうなのが、就職/転職時にある程度の知識とスキルがあることをアピールするためのツールとする場合ではないだろうか。実力証明という意味では、Kaggleでメダルを取っていることにはかなわないだろうが(参考:「企業の“Kaggler枠”って実際どうなの?」)、それでも資格がないよりもある方がアピールしやすい。
その次が、自分が好きな技術であることをアピールする場合ではないかと思う。名刺に例えば「TensorFlowデベロッパー認定資格の取得者」のロゴがあれば、勉強会の参加時に会話のきっかけになったり、転職の面接でも「自分の好き」をアピールして話を盛り上げたりできるかもしれない。これは自分の個性作りの一環であるため、必ず一番好きな技術1つに絞って資格を取得した上で、名刺に載せたり、勉強会発表時のスライドの自己紹介に入れたりすることが大事である。
最後が自分の実力測定だろう。自分が学んだ技術の知識レベルを第三者的な視点で確かめるということである。
それでは、何らかの目的で認定資格を取得したいという人に向けて、各認定資格の概要をコンパクトに紹介していこう。※ちなみに筆者自身が取得しているのは「MicrosoftのAzure AI Fundamentals」のみでそれ以外の認定資格を受験したことがないので、試験内容や合格後の特典について詳しくは知らないことをあらかじめご了承いただきたい。
ライブラリー「TensorFlow」を使ってディープラーニング/機械学習に関する問題を解決する能力を証明するための認定資格である。認定資格者ネットワークも用意されている。試験費用などの詳細は上記のリンク先を参照されたい(以下同様)。
残念ながらPyTorchデベロッパー認定資格というものはない。要望は多数寄せられているものの、Meta(旧Facebook)社が認定資格制度に価値を感じていないようで、(2022年2月末執筆時点で)認定資格を新設する計画はないようである。
Google Cloudプラットフォーム(GCP)を使って機械学習を実践する能力を証明するための認定資格。実務経験1年以上が推奨される。難点は、英語でのみ受験可能であることだ。
関連として、Professional Data Engineer認定資格もある。
AWSクラウドプラットフォームを使って機械学習を実践する能力を証明するための認定資格。実務経験1〜2年が推奨される。
機械学習に関連する領域として、データ分析の能力を証明するための「AWS Certified Data Analytics - Specialty」という認定資格もある。
一般的な機械学習に関する知識と、Azureクラウドプラットフォームを使って機械学習を実践する能力を証明するための認定資格。ラーニングパスが明示されており、初心者でも学びやすい。
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