連載
» 2021年05月10日 05時00分 公開

ドラえもんのタイムマシンに乗って、僕は日本にやってきたGo AbekawaのGo Global!〜Nguyen Manh Hung編(前)(3/3 ページ)

[取材・文:阿部川久広(Go Abekawa), 構成:鈴木麻紀,@IT]
前のページへ 1|2|3       

ドラえもんのタイムマシンに乗って日本に来た

阿部川 大学を卒業してからは、何をなさっていたのですか。

タケオさん 卒業前に東京のIT企業の面接をオンラインで受けて、代表との対面面接を経て、採用通知をもらいました。2006年6月にハノイ工科大学を卒業し、8月には来日しました。それからずっと日本に住んでいます。

 日本に来たのは、実はドラえもんの影響です。彼のオープンな考え方といいますか、そこから影響を受けたことが大きいのです。ドラえもんを読んでいるうちに、「私はまだまだ若いのだから、世界にどんどん出ていこう」という気持ちでいっぱいになりました。

 ではなぜ日本を選んだのかというと、よく「日本はベトナムよりも100年近く先を行っている国だ」といわれています。ですから、日本に行くということは、ドラえもんのタイムマシンに乗って、100年先の未来に行くのと同じことではないかと考えたのです。そう思ったらワクワクしてきて、いてもたってもいられませんでした。

阿部川 どんなお仕事をされていたのですか。

タケオさん Webのシステム開発です。大学を卒業してから初めての仕事でしたが、大学でさまざまなプログラミング言語を学んできたので、すぐに対応できました。

 1年目は、英語で仕事をしました。英語はベトナムにいるときから教科として学んできていましたので。日本語は、来日してから独学で勉強しました。

 英語で仕事をしながら日本そのものの勉強をしているうちに、「自分の目的は仕事だけではない。せっかくだから日本でしっかり暮らしてみたい、もっといろいろなところの勉強もしたい」と思うようになりました。もちろん生活がありますから仕事をしないといけないのですが、それ以上に、もっと勉強したいと思うようになりました。

阿部川 それで、豊橋技術科学大学に入学したのですね。

タケオさん 研究生として1年、修士課程で2年通いました。専攻は自然言語処理です。ご存じかも知れませんが、ドラえもんのお話の中に「ほんやくコンニャク」という道具があります。日本に来たばかりのころは、日本語が全く分からず生活面でも困っていましたので、「ほんやくコンニャクがあればいいなあ」と、よく思っていました。

 きっと私と同じように思う人はたくさんいるだろうし、将来的にはロボットやAIが人間と同等にコミュニケーションができるようになるだろうと考えていました。ですから、その2つが結び付く、情報工学における自然言語処理を選んだのです。

阿部川 素晴らしい動機ですね。

タケオさん いえいえ、ドラえもんのおかげです(笑)。



 晴れの日も雨の日も自転車のペダルを漕ぎ、勉強にまい進したタケオさんの青春。2021年5月11日掲載の後編では、大人になったタケオさんが日本で起業した理由や、ふるさとベトナムへの思い、を伺った。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。