「友達ができなくて悩んでいる」――ひょっとしたら、それは、友達を「作ろう」としているからなのかもしれません。
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先日、知人から「友達ができなくて悩んでいる」という相談を受けました。話を聞くと、もともと人付き合いが少なく、身近に家族もいないといいます。その上、このコロナ禍です。ただでさえ人間関係が限られているのに、数少ない知り合いともなかなか会うこともかなわず「何となく不安」なのだそうです。
そこで、「友達を作りたい」とオンラインイベントに参加したそうですが、イベント中は楽しいものの、イベントが終わるとそれまで。SNSで友達申請しても「引き続き、よろしくお願いします!」という表面的なあいさつをし合うだけで、その先の進展がないのだそうです。
どうすれば友達ができるのか……皆さんなら、どう答えますか?
一言で「友達」といっても、気心が知れた信頼できる親友なのか、それとも知り合いなのか、SNSでつながっていればいいのか、「人とのつながり」には、いろいろな深さがあります。
取りあえず知り合いを増やすなら、「積極的に話す」とか、冒頭の知人のように「イベントや勉強会に参加する」とかでしょうか。でも、イベントに参加したからといって、多くの場合、知り合い止まりになりそうですし、どんなにこっちが「つながりたい!」と思っても、相手がそう思わなければ願いはかないません。
それならば、NPOなどの活動に参加して、イベントや勉強会を主催する側に回るのはどうでしょうか? 苦労を共にすることで、もう少し深い友達ができるかもしれません。とはいえ、私もそういう活動に参加したことがありますが、必ずしも「それで友達ができる」とはいえなさそうです。
というより、そもそも友達って、作ろうと思ってできるものなの?
でも、コロナ禍になって、人とのつながりが希薄になったいま、人間関係について「いろいろと思うところがある」というのは、分かる気がします。どうすればいいのでしょうね。
友達の条件を一言で言えば、「合う」や「一致する」ということなのかな? と思います。
というのも、友達の発展形が恋愛や結婚だと思いますが、芸能人の離婚会見でよく耳にする離婚原因に、「価値観の不一致」「性格の不一致」といったものがありますよね。このことから考えると、友達には合うとか一致するとかが絶対条件と言えそうです。
では、何が合うのかといえば、価値観かもしれませんし、趣味かもしれません。嗜好(しこう)かもしれませんし、性格かもしれません。あるいは、雰囲気やリズムといった「何となく合う」みたいなものもあります。「馬が合う」「波長が合う」みたいな。
その合うが何なのかは人それぞれですが、少なからず、「人と人とがつながる」とは、何かしらが「合った」状態なのではないかと思います。
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