社会全体でデータの相互運用性を確保 デジタル庁が「政府相互運用性フレームワーク」を公開「データ駆動社会を2030年に実現する」

デジタル庁は「政府相互運用性フレームワーク」を公開した。データを相互運用するための体系という位置付けで、法人や土地などのデジタル台帳、行政データ、教育や防災などのデジタル化に向けた取り組みの基盤になるという。

» 2022年04月04日 08時00分 公開
[@IT]

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 デジタル庁は2022年3月31日、「政府相互運用性フレームワーク」(Government Interoperability Framework:GIF)を公開した。データを相互運用するための体系をまとめたもので、デジタル庁は「法人や土地などのデジタル台帳、行政データ、教育や防災などのデジタル化に向けた取り組みの基盤になる」としている。

画像 政府相互運用性フレームワークのデータモデル(提供:デジタル庁

 デジタル庁は、生活や企業のあらゆる活動でデータを活用するデータ駆動社会を2030年に実現することを目指しており、GIFによってデータの整備と活用の加速を図るとしている。

行政サービス利用者にとってもメリットがある

 デジタル庁は「例えば申請や証明に必要なデータの構造をGIFに準拠させることで、申請の資格確認が自動照合可能になる」としている。

 これによって、申請者にとって申請の手間やコストが減るだけでなく、サービス提供者には審査を自動化して時間を短縮したり、証明の偽造を防げたりするメリットがある。

画像 申請自動化のイメージ(提供:デジタル庁

 今回公開されたのは主にデータ部分だ。「実装データモデル」「コアデータモデル」「コアデータパーツ」「コア語彙(ごい)」という4階層のデータモデルになっており、それぞれ実装データモデルは各分野での実装モデル、コアデータモデルは現時点での基本モデル。コアデータパーツは共通項目のデータ形式、コア語彙はデータ辞書といった位置付けになっている。

 GIFは参照モデルなので、独自に拡張する、必要な部分のみを使用するといった形で利用可能だ。実装に当たっては各サービスで現在利用しているデータの構造は変えなくてもよく、GIF形式に変換するインタフェースを新たに追加すれば対応できる。

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