Microsoftは、OSS分析可視化ツール「Grafana」のフルマネージドサービス「Azure Managed Grafana」のプレビュー版を提供開始した。
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Microsoftは2022年4月18日(米国時間)、「Azure Managed Grafana」のプレビュー版を提供開始したと発表した。Azure Managed Grafanaは、Grafana Labsが開発したオープンソースソフトウェア(OSS)分析可視化ツール「Grafana」を、「Microsoft Azure」クラウドプラットフォームでネイティブに実行できるフルマネージドサービス。
Grafanaは、ログやトレース、指標など各種データを、保存場所にかかわらず組織全体から集めてダッシュボードに表示できる。Microsoftは「フルマネージドのAzure Managed Grafanaによって、セットアップに煩わされることなくGrafanaを導入でき、GrafanaダッシュボードはAzureのサービスやセキュリティとシームレスに統合される。高可用性、SLA保証、自動ソフトウェア更新も利用可能になる」としている。
Grafanaは拡張可能なアーキテクチャを採用しているので、ユーザーはオンプレミス、Azure、マルチクラウド環境にわたる複数のデータソースを関連付けることが可能だ。それらのテレメトリー(遠隔測定データ)を単一のユーザーインタフェースで可視化する。
Azure Managed Grafanaは、「Azure Monitor」「Azure Data Explorer」といったサービスのAzureネイティブなデータソースに最適化されており、ユーザーは、サブスクリプションに含まれる任意のリソースに接続し、得られるテレメトリーを、使い慣れたGrafanaダッシュボードで表示できる。
モニタリングに使用している「Azureポータル」内の既存チャートを保持することもできる。サービス間の統合によって、Azureポータル内の任意のチャートをワンクリックで“ピン留め”してAzure Managed Grafanaインスタンスに移行し、移行プロセス全体を自動化できる。
Azure Managed Grafanaは、Azure Monitorの機能に対応したビルトインダッシュボードセットも提供し、ユーザーのデータ可視化を支援する。例えば、ダッシュボードが用意しているAzure Monitorの機能には、アプリケーションの洞察、コンテナの洞察、仮想マシンの洞察、アラートなどがある。
Azure Managed Grafanaによって、ユーザーは「Azure Active Directory」(Azure AD)に保存されている特定のロールと割り当てによってユーザー権限をカスタマイズできる。これらの定義によってGrafanaの内部ロールを透過的にマッピングし、アクセスを制御する。この統合によって、ユーザーはAzure ADを通じて一元的に、組織のメンバーを管理し、Grafanaインスタンスの使用を認可できる。
Azure Managed Grafanaはバックエンドでは、Grafanaインスタンスの作成の一環としてセットアップされたマネージドIDで、Azure Monitorにアクセスするように構成できる。このオプションを使えば、顧客は別の認証情報を個別に処理する必要はない(ただし、そうすることも可能)。
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