データセット「Wine」について説明。178件のワインの「表形式データ(アルコール度数/色の濃さなどの13項目)」+「ラベル(3種類のワインの分類)」が無料でダウンロードでき、多クラス分類問題などのディープラーニングや統計学/データサイエンスに利用できる。scikit-learnにおける利用コードも紹介。
Wineデータセット(ワインの化学分析データ)は、「アルコール度数/色の濃さ」などの13個の特徴量と、3種類のワインのいずれかを示すラベルで構成される表形式データセット(=構造化データセット)である(図1)。
Wineデータセットは、主に多クラス分類(具体的には「ワインの種類の予測」)を目的とした統計学/機械学習/ディープラーニングなどの練習で活用できる。
図1を見ると分かるように、説明変数となる13個の特徴量は以下の通り。
これらの特徴量は、イタリアの同じ地域で栽培された、3種類の異なる品種に由来するワインの化学分析の結果である。
また、「ワインの種類」を示す、目的変数(target variable)となるラベル(=正解を示す教師データ)には、
の3種類がある。上記の(○件)は各クラスのデータ件数である。このように、各クラスの件数は同数ではないことに注意してほしい。
各件数を合計すると、全データ数は178件となる。
このデータセットは、基本的に自由に使用できる(※ライセンスは指定されていない)。
データセットを引用する際に使える情報を以下にまとめておく。
実際にWineデータセットを使うには、ライブラリscikit-learnが提供する機能を利用することをお勧めする。ムダな作業を省いて、効率的に使えるためだ。
※なお、TensorFlow/Keras/PyTorchにはWineデータセットは用意されていなかった。ただし、TensorFlowには代わりに「wine_qualityデータセット」(データセットの配布元)が用意されているが、本稿の内容とは異なるので説明を割愛する。
以下に、scikit-learnで「どのようなコードを書くとWineデータセットが使えるか」の典型的なコードを簡単に示しておく。
# !pip install scikit-learn # ライブラリ「scikit-learn」をインストール
from sklearn.datasets import load_wine
wine = load_wine()
sklearn.datasets.load_wine()関数を呼び出せばよい。戻り値として(sklearn.utils.Bunch型の)辞書オブジェクトを返す。その配下の、
格納されている。
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