Windows OSは、提供開始から10年間のサポート期間が設けられている。Windows 8.1は2023年1月10日に、Windows 11 Home/Proのバージョン21H2(初期バージョン)も2023年10月10日にはサポートが終了してしまう。機能更新プログラムの適用状況によってサポート期間が変わってしまうので、注意が必要だ。そこで、サポート期間を一目で分かるようにまとめてみた。
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対象:Windows 8.1/10/11
「Windows 11」の提供開始とともに、機能更新プログラム(大型アップデート)の提供が年に1回となった。Windows 10の場合、以前は春と秋の年2回だったが、2022年からはWindows 11に合わせて年1回に変更となっている。
これに伴い、Windows 11ではサポート期間が変更となっている。そこで変更になったサポート期間についてまとめておく。
これまでWindows OSは、5年間の「メインストリームサポート」と、それに続く5年間の「延長サポート」というサポート期間(期限)が設定されていた。
「メインストリームサポート」と「延長サポート」の主な違いは、下表の通りである。メインストリームサポートと延長サポートでは、不具合などのセキュリティ関連以外の更新プログラムが無償で提供されるか否かが大きな違いとなる。
メインストリームサポート | 延長サポート | サポート終了後 | |
---|---|---|---|
セキュリティ更新プログラムの無償提供 | ○ | ○ | × |
セキュリティ関連以外の更新プログラムの無償提供 | ○ | 企業向けの一部のみ対象 | × |
仕様変更、新機能のリクエスト | ○ | × | × |
有償サポートインシデント/サポート時間制サポート | ○ | ○ | × |
「メインストリームサポート」と「延長サポート」の主な違い |
2023年1月10日にはWindows 8.1の延長サポートが終了し、2023年10月10日にはWindows 11 Home/Proのバージョン21H2(初期バージョン)のサポートが終了することになる。
Windows 8.1の場合は、それまでにWindows 10にアップグレードするか、PCを買い替えてWindows 11などにする必要がある(Windows 8.1からWindows 10への無償アップグレードは終了している)。
ただ、Windows 10以降、機能更新プログラムによってバージョンが上がり、常にメインストリームサポートの状態となる一方、機能更新プログラムを適用しないでいる(古いバージョンのままにしている)と、サポートが終了してしまうようになった。
例えば、Windows 11 Home/Proの場合、初期バージョンのバージョン21H2のままでは、2023年10月10日にサポートが終了し、以降、更新プログラム(セキュリティ更新プログラムも含む)の提供がされなくなってしまう。
これをWindows 11 2022 Update(バージョン22H2)にアップデートすることで、サポート期間を2024年10月8日まで延長できる(無償でアップデート可能)。その後も、最新の機能更新プログラムを適用すれば、Windows 11 Home/Proのサポートが終了する時点まで、以前のメインストリームサポート相当のサポートを受けることが可能だ。
もちろんサポートが終了した状態でも使い続けることは可能だが、セキュリティ更新プログラムが提供されないので、脆弱(ぜいじゃく)性が残った危険な状態となる。サポートが終了する前に、サポート期間内のWindows OSやバージョンへの移行を行うべきだ。
Windows 10では、以前は半年ごとに機能更新プログラムが提供され、新しいバージョンとなっていた。基本的にサポート期間は、その機能更新プログラムのリリース日(提供日)を基準に定められているが、次の機能更新プログラムが提供されてから約1年(Enterprise/Educationの秋の機能更新プログラムは約2年)経過すると、サポートが終了するという少々複雑な仕組みとなっていた。
Windows 11の提供後は、Windows 10も機能更新プログラムの提供は年1回、秋のみとなり、最終的に2025年10月14日までサポートされる予定となっている。なお、医療装置などを制御する特殊デバイス向けのWindows 10 Long-Term Servicingチャネル(LTSC)である「Windows 10 Enterprise LTSC 2021」の場合、2027年1月12日までサポートされる予定だ。
エディション | サポート期間(春の機能更新プログラム) | サポート期間(秋の機能更新プログラム) |
---|---|---|
Windows 10 Enterprise | リリース日から18カ月 | リリース日から30カ月 |
Windows 10 Education | リリース日から18カ月 | リリース日から30カ月 |
Windows 10 IoT Enterprise | リリース日から18カ月 | リリース日から30カ月 |
Windows 10 Pro | リリース日から18カ月 | リリース日から18カ月 |
Windows 10 Pro Education | リリース日から18カ月 | リリース日から18カ月 |
Windows 10 Pro for Workstations | リリース日から18カ月 | リリース日から18カ月 |
Windows 10 Home | リリース日から18カ月 | リリース日から18カ月 |
Windows 10のサポート期間 |
なお、Windows 10は、Windows 11のシステム要件に合致しているならば、無償でWindows 11へアップグレード可能だ。
ただし、Microsoftの「Windows 11無償アップグレード方法や条件を解説」ページの「4. アップグレード Q&A」によると、「Microsoftは無料アップグレードに対するサポートをいずれ終了する権利を留保します」とされており、無償アップグレードが終了する可能性もあることから、Windows 11へのアップグレードを検討している場合は、そろそろ準備をしておいた方がいいだろう。
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