本連載は、PowerShellコマンドレットについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は「New-MgGroupMember」コマンドレットを解説します。
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本連載では、Windows PowerShellの基本的なコマンドレットについて、基本的な書式からオプション、具体的な実行例までを分かりやすく紹介していきます。今回は、「Azure Active Directory」(Azure AD)グループに新たにメンバーを追加する「New-MgGroupMember」コマンドレットです。
「New-MgGroupMember」は、PowerShellを利用してAzure ADグループのメンバーを追加するためのコマンドレットです。Azure ADグループへのメンバーの追加/削除はブラウザから行うことが一般的ですが、複数のユーザーを一括処理する場合などに有効です。
なお、New-MgGroupMemberコマンドレットは、本連載第45回で解説した「Connect-MgGraph」コマンドレットで「Connect-MgGraph -Scopes "Group.Read.All", "GroupMember.ReadWrite.All", "User.Read.All"」と実行して、Azure ADへの接続とアクセス許可を与えておくことが前提条件になります。
オプション | 意味 |
---|---|
-GroupId | メンバーを追加するAzure ADグループのグループIDを指定する |
-DirectoryObjectId | Azure ADグループに追加するユーザー/グループのIDを指定する |
New-MgGroupMemberコマンドレットでは、「-GroupId」オプションを指定してメンバーを追加するグループを指定します。続けて「-DirectoryObjectId」オプションを指定して、グループに追加するメンバーを指定します(画面1)。メンバーにはユーザーまたはグループのどちらを指定することもできますが、どちらを指定する場合もユーザーID/グループIDを指定しなければなりません。
New-MgGroupMember -GroupId cea79a07-b176-49da-8c78-4d71855eb2de -DirectoryObjectId f2720aeb-3249-4da2-9d42-107d027bb283
New-MgGroupMemberコマンドレットでは、「-GroupId」オプションと「-DirectoryObjectId」オプションでGroupId/UserId属性を指定しなければなりません。そのため、事前にGroupId/UserId属性を調べておくことが必要になります。
次のコマンドレットではカッコ内でGet-MgGroupコマンドレットとGet-MgUserコマンドレットを実行してGroupId/UserId属性を取り出し、グループのメンバー追加を完結させています(画面2)。
New-MgGroupMember -GroupId (Get-MgGroup -Filter "displayName eq 'CompanyUsers'").Id -DirectoryObjectId (Get-MgUser -Filter "Displayname eq 'muto'").Id
株式会社エストディアン代表取締役。1997年からマイクロソフト認定トレーナーとして、Azure Active DirectoryやMicrosoft 365 Defenderなど、クラウドセキュリティを中心としたトレーニングを提供している。2007年からMicrosoft MVP for Enterprise Mobilityを連続して受賞。なお、テストで作成するユーザーアカウントには必ずサッカー選手の名前が登場するほどのサッカー好き。
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