Microsoftが提供する製品やサービスには、サポート期間が設定されており、サポート期間中は更新プログラムなどの提供が行われる。しかし、サポート期間が終了すると、セキュリティ更新プログラムの提供が止まり、使い続けることが危険な状態となる。サポート期間は製品ごとに設定されており、若干分かりにくい。そこで、2022年にサポートが終了した主な製品、2023年にサポートが終了する主な製品を一覧表にした。
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対象:Microsoft製品
Microsoftが提供する製品やサービスには、それぞれサポート期間が設定されており、その間に不具合や脆弱(ぜいじゃく)性などが見つかると、修正するための更新プログラムが提供される。
Windows 8.1までのWindows OSやパッケージ版Office製品などの場合、製品発売から仕様変更や新機能のリクエストに対応する「メインストリームサポート」が最低でも5年間提供され、これが終了するとセキュリティ更新プログラムのみの提供となる「延長サポート」が最低でも5年間提供されるというものであった。
ところがWindows 10やWindows 11では、メインストリームサポート/延長サポートという切り分けがなくなり、機能更新プログラムを適用し、バージョンアップを行えば、サポートが継続されるようになった。一方、機能更新プログラムを適用しない状態では、18カ月または30カ月(機能更新プログラムの種類やエディションによって異なる)でサポート自体が終了するというものに変更になった(一部の長期サポート版を除く)。
サブスクリプション版のOffice 365(現、Microsoft 365)の場合は、契約を継続している限り、新しいバージョンへのアップグレードが行われ、サポートが継続される。
パッケージ版のOffice製品の場合、Office 2013/2016/2019までは従来と同様、5年のメインストリームサポート、5年の延長サポートの合計10年間のサポートが提供されていた。ところがOffice 2021より、メインストリームサポートのみの提供となり、サポート期間が5年に短縮されてしまった(延長サポートの5年間は提供されない)。
このように、サポート期間は製品によって異なるうえ、また契約形態やバージョンによって変更されることもあるので注意が必要だ。製品数が多いこともあり、自分の使っている製品がサポート期間中なのか、はたまた既にサポートが終了してしまっているのかが分かりにくくなっている。
Microsoftのサポートが終了すると、デバイスやアプリケーションのサポートも終了してしまうことが多い。また、場合によってはWindows OSのサポート終了が近づくと、その上で動作するアプリケーションに制限が生じることもあるので要注意だ。例えばWindows Server 2012 R2の場合、執筆時点ではまだサポート中にもかかわらず、Google Chromeでオンラインアップデートができなくなっている(オフラインインストーラーによる更新は可能)。
そこで、2022年にサポートが終了した主な製品と、2023年にサポートが終了する主な製品についてまとめてみた。
2022年にサポートが終了した製品は下表の通りだ。重要なのは、2022年6月15日にInternet Explorer(IE) 11のサポートが終了していることだ。既にWindows 11ではIEがWebブラウザとしてはインストールされていない(IEのサポート終了についての詳細は、Tech TIPS「いよいよ完全終了へ。Internet Explorer(IE)サポート終了スケジュール」参照のこと)。
IEでなければ開けないWebページは、Microsoft Edge上のIEモードを利用すればよい(IEモードについては、Tech TIPS「Edgeの『IEモード』を、サポートが終了するIE代わりに使う方法」参照のこと)。
Windows 10も、2022年5月10日にはHomeとProのOctober 2020 Update(バージョン20H2)が、2022年12月13日には全バージョンのMay 2021 Update(バージョン21H2)がサポート終了となっていることに注意してほしい。サポートを継続するには、Windows 10のままNovember 2021 Update(バージョン21H2)または2022 Update(バージョン22H2)にアップデートするか、Windows 11にアップグレードする必要がある。
製品名 | サポート終了日 |
---|---|
.NET Framework 4.5.2 | 2022年4月26日 |
.NET Framework 4.6/4.6.1 | 2022年4月26日 |
PowerShell 7.1 | 2022年5月8日 |
.NET 5.0 | 2022年5月10日 |
Windows 10 Home October 2020 Update(バージョン20H2) | 2022年5月10日 |
Windows 10 Pro October 2020 Update(バージョン20H2) | 2022年5月10日 |
Windows 10 Pro Education October 2020 Update(バージョン20H2) | 2022年5月10日 |
Windows 10 Pro for Workstations October 2020 Update(バージョン20H2) | 2022年5月10日 |
Windows 10 Enterprise November 2019 Update(バージョン1909) | 2022年5月10日 |
Windows 10 Education November 2019 Update(バージョン1909) | 2022年5月10日 |
Internet Explorer 11 | 2022年6月14日 |
Microsoft SQL Server 2012 | 2022年7月12日 |
Microsoft System Center 2012 | 2022年7月12日 |
Windows Server Datacenter バージョン20H2 | 2022年8月11日 |
Windows Server Standard バージョン20H2 | 2022年8月11日 |
.NET Core 3.1 | 2022年12月3日 |
PowerShell 7.0 | 2022年12月3日 |
Windows 10 Home May 2021 Update(バージョン21H1) | 2022年12月13日 |
Windows 10 Pro May 2021 Update(バージョン21H1) | 2022年12月13日 |
Windows 10 Pro Education May 2021 Update(バージョン21H1) | 2022年12月13日 |
Windows 10 Pro for Workstations May 2021 Update(バージョン21H1) | 2022年12月13日 |
Windows 10 Enterprise May 2021 Update(バージョン21H1) | 2022年12月13日 |
Windows 10 Education May 2021 Update(バージョン21H1) | 2022年12月13日 |
2022年にサポートが終了した主な製品 |
製品名 | 延長サポート移行日 |
---|---|
Visual Studio Team Foundation Server 2017 | 2022年1月11日 |
Windows Server 2016 | 2022年1月11日 |
Windows Storage Server 2016 | 2022年1月11日 |
Visual Studio 2017 | 2022年4月12日 |
SQL Server 2017 | 2022年10月11日 |
2022年に延長サポートへ移行した主な製品 |
2023年にサポート終了となる主な製品の一覧を下表にまとめている。Windows 7やWindows Server 2008/2008 R2の「Extended Security Update Year 3」は、有償で提供されてきたセキュリティのみの延長サポートである。これが提供期間の3年間が過ぎ、サポート終了となっている。
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