IPテレフォニー(IP電話)においても生成AIや低周回軌道衛星の利用が可能になった。その最先端の研究事例を紹介する。
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筆者が主宰する情報化研究会は2023年1月28日に、第85回研究会「IPテレフォニー最前線」をオンライン開催した。ふだん生成AIに触れることがない筆者には新鮮な内容だった。
ChatGPT(OpenAIが2022年11月に公開したチャトbot)も名前しか知らなかったが、研究会の後で使ってみた。「企業ネットワークを進化させる3大要因は?」という質問をすると図1の回答が返ってきた。
「クラウド」「5G」「IoT」の3つを挙げている。同じ質問を何度かするとその度に違った回答を返す。中には的外れなものもあるが、かなり精度が高いことに感心した。
さて本論に入ろう。研究会ではIPテレフォニー、特にソフトフォンに強い「ageet」の岡崎昌人氏に、生成AIや低周回軌道衛星通信サービス、Starlinkの研究事例を紹介いただいた。
ネットビジネス全盛の時代になっても、顧客と企業の接点として音声によるコミュニケーションは重要だ。コンタクトセンターなどで顧客との通話は録音される。録音された音声をテキスト化してテキストマイニングを行い、マーケティングやサービス改善に利用したり、テキストをAIで自動要約したりすることは数年前から行われている。
ageetは通録の内容を「イメージ」に要約する実験を行った。
筆者は「面白いことを考えるなあ」と感心した。通話内容がテキストに要約されても、「文字を追う」には時間がかかる。しかし画像なら、見た瞬間に「何についての会話か」理解できる。その仕組みが図2だ。
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