Google Cloudは、生成AIアプリケーションを簡単に構築できるツールを求める企業のニーズに応え、Google Cloudの機械学習プラットフォーム「Vertex AI」での生成AIサポートと、新ツール「Generative AI App Builder」を発表した。
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Google Cloudは2023年3月15日(米国時間)、生成AI(人工知能)を利用したアプリケーションを簡単に構築できる新世代ツールを求める企業のニーズに応え、Google Cloudの機械学習(ML)プラットフォーム「Vertex AI」での生成AIサポートと、新ツール「Generative AI App Builder」を発表した。
生成AIは、新しいテキスト、画像、コード、動画、音声などを生成するAIや、これらを組み合わせて生成するAIを指す。Vertex AIでは、MLモデルやAIアプリケーションのトレーニングやデプロイ(展開)ができ、モデルの構築、デプロイ、スケーリングを高速化することが可能だ。
Google Cloudは、「これまで企業が生成AIにアクセスしたり、カスタマイズしたりすることは難しく、生成AIが、信頼を損ないかねない不正確な情報を生成することもあった」と指摘し、今回発表した2つの技術により、開発者はエンタープライズレベルの安全性、セキュリティ、プライバシーを確保しながら、生成AIを利用して責任ある開発を行えるようになると述べている。
この2つの技術の概要は以下の通り。
Vertex AIの生成AIサポートにより、データサイエンスチームは、Googleなどが提供する基盤モデルに簡単にアクセスし、自社開発のMLモデルやMLOpsと同じプラットフォームを使って、こうした基盤モデル上での構築やカスタマイズを行えるようになる。これにより、以下のようなメリットを享受できるとGoogleは述べている。
テストユーザーは2023年3月15日から、Vertex AIの生成AIサポートにアクセスできるようになった。
Generative AI App Builderにより、開発者はbot、チャットアプリ、カスタム検索エンジン、デジタルアシスタントなどの生成AIアプリケーションの作成を、限られた専門知識でも迅速に開始できる。Googleは、以下のことが可能になるとしている。
テストユーザーは2023年3月15日から、Generative AI App Builderにアクセスできるようになった。
Google Cloudとともに生成AIの活用を目指している企業では、以下のような構想が検討されている。
Google Cloudは、新しいAI技術を製品に導入する際の必達目標として、変革的な機能の提供と、組織、ユーザー、社会に対する適切な保護を掲げている。今回の発表でも、以下の観点を重視している。
Google Cloudは同日、オープンなAI開発アプローチを実践するコミットメントの一環として、スタートアップ、開発者、企業によるAIプロジェクトの推進を加速させる、新しいAIパートナーシップとプログラムも発表した。
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