Amazon Web Servicesは、リレーショナルデータベースサービス「Amazon Aurora」の新しい構成として、I/O集約型アプリケーションを使用する顧客にとってコスト予測が容易になり、トータルコストの削減が期待できる「Amazon Aurora I/O-Optimized」の一般提供を開始した。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
Amazon Web Services(AWS)は2023年5月12日(米国時間)、MySQLおよびPostgreSQLとの完全な互換性を持つリレーショナルデータベースサービス「Amazon Aurora」の新しい構成として、「Amazon Aurora I/O-Optimized」の一般提供を開始したと発表した。この構成では、I/O集約型アプリケーションを使用する顧客がより容易にコストを予測でき、トータルコストの削減を期待できる。
顧客はAmazon Auroraの構成として、「Aurora Standard」とAurora I/O-Optimizedのいずれかを選択できるようになった。これまでの課金体系(Aurora Standard)では、ストレージに対するI/Oについて料金が発生していた。Aurora I/O-Optimizedでは、I/O料金はデータベースインスタンスとストレージの単価に含まれる形になっている。
そのため、顧客はアプリケーションのI/Oの変動にかかわらず、データベース料金をより容易に予測できる。I/Oの変動が大きい顧客や、I/O集約型アプリケーションを使用する顧客は、これまでの課金体系でI/O料金が占める割合が25%を超える場合は、Aurora I/O-Optimizedの方が経済的にAmazon Auroraを使用できるという。AWSによると、Amazon Auroraでは、より小さいバッチを使用し、バッチ処理頻度を増やすことで、I/O処理を効率化し、レイテンシを低減するとともにスループットを向上させている。
なお、Aurora StandardとAurora I/O-Optimizedのどちらの構成も、自動スケーリングによってI/Oの変動に対応するので、顧客がI/Oを事前にプロビジョニングする必要はない。
Aurora StandardとAurora I/O-Optimizedは、Aurora MySQL 3.03.1以降、Aurora PostgreSQL 13.10/14.7/15.2以降で利用できる。
顧客はAurora I/O-Optimizedで新しいクラスタを立ち上げることができ、既存クラスタを変換し、Aurora I/O-OptimizedとAurora Standardの間で簡単に切り替えることもできる。
Aurora I/O-Optimizedは、ほとんどのAWSリージョンで2023年5月12日から一般提供されており、中国(北京)、中国(寧夏)、GovCloud(米国東部)、GovCloud(米国西部)の各リージョンでは、近いうちに利用可能になる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.