【Excel】フリガナ列がなくてもフリガナ順に並べ替える方法Tech TIPS

Excelで住所録や取引先名簿などを作成していると、名前をあいうえお順(50音順)に並べ替え(ソート)をしたり、郵便番号順に並べ替えたりしたいこともあるのではないだろうか。このような場合の並べ替え方法とその注意点を紹介しよう。

» 2023年05月29日 05時00分 公開
[小林章彦デジタルアドバンテージ]

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対象:Excel 2016/2019/2021/365


Excelでデータを並び替える方法 Excelでデータを並び替える方法
Excelで住所録や取引先名簿などを作成していると、あいうえお順(50音順)に並べ替え(ソート)るなどしたい場合もあるのではないだろうか。このような場合の並べ替え方法とその注意点を紹介しよう。画面のデータは、「テストデータ・ジェネレータ」で作成したダミーデータ。

 「Microsoft Excel(エクセル)」で住所録や取引先名簿などを作成していると、名前のあいうえお順(50音順)に並べ替え(ソート)たり、郵便番号順に並べ替えたりしたいこともあるのではないだろうか。

 このような場合に表データを並べ替える方法を紹介しよう。「並べ替え」機能で表データを並べ替える方法と、「フィルター」機能で表データを並べ替える方法があるので、それぞれについて紹介する。なお、セルが結合されていると並び替えに失敗することがあるので、セルを結合している場合は、いったん結合を解除してから並べ替え作業を行うこと。

「並べ替え」機能で表データを並べ替える方法

 表データを「名前」のあいうえお順に並べ替えるには、名前のフリガナが入力された列を選択し、[ホーム]タブ−[編集]グループ−[並べ替えとフィルター]−[昇順]、または[データ]タブ−[並べ替えとフィルター]グループ−[昇順]のどちらかをクリックすればよい。ちなみに、「昇順」は「あいうえお順」「アルファベット順」「数字の小さい順」で、「降順」はその逆順である。

 [並べ替えの前に]ダイアログが表示されるので、「選択範囲を拡張する」を選択して、[並べ替え]ボタンをクリックすれば、表データが並べ変わる。ここで「現在選択されている範囲を並べ替える」を選択した状態にすると、選択されている列(名前のフリガナが入力された列)のみが並べ替わってしまい、他の列はそのままの状態になってしまう(つまり表が壊れる)ので注意してほしい。

「並べ替え」機能で表データを並べ替える(1) 「並べ替え」機能で表データを並べ替える(1)
並べ替えのキーにしたい列を選択し、[ホーム]タブ−[編集]グループ−[並べ替えとフィルター]−[昇順]を選択する。
「並べ替え」機能で表データを並べ替える(2) 「並べ替え」機能で表データを並べ替える(2)
[並べ替えの前に]ダイアログが表示されたら、「選択範囲を拡張する」を選択し、[並べ替え]ボタンをクリックする。
「並べ替え」機能で表データを並べ替える(3) 「並べ替え」機能で表データを並べ替える(3)
選択した列をキーに表データの並べ替えが行われる。

 また、本稿では詳しく説明しないが、[ホーム]タブの[編集]−[並べ替えとフィルター]−[ユーザー設定の並べ替え]を選択することで、複数の条件で並べ替えが行える。

名前のフリガナがない場合の並べ替え

 表データを「名前」のあいうえお順で並べ替える際、「名前のフリガナ」列があれば、その列を使って並べ替えが行える。しかし必ずしも「名前のフリガナ」列があるとは限らない。このような場合に「名前」列で並べ替えを行うのは注意が必要だ。

 Excelでは、セルに入力した際の「変換前の読み」が自動的に登録されている。「名前」列で並べ替えを行う際には、この「変換前の読み」が使われる。

「名前」にフリガナが登録されている場合 「名前」にフリガナが登録されている場合
名前にフリガナが登録されている場合、「名前」列で並べ替えが行える。

 しかし、Webサイトから入手したデータのようにExcelで入力したものでない場合、「変換前の読み」が登録されていないため、正しいあいうえお順で並び替えることができない。また、正しい読みで入力していない場合も、同様に正しい並び順にならないので注意が必要だ(例えば、「一(ニノマエ)」を「いち」と入力して変換するなどした場合)。

「名前」にフリガナが登録されていない場合 「名前」にフリガナが登録されていない場合
名前にフリガナが登録されていない場合、「名前」で並び替えを行うと、画面のように正しい並び順にならない。

 正しい順番に並べるには、「名前のフリガナ」列を作成し、その列を使うとよい。それには、「名前」列の隣に列を挿入し、そこを「名前フリガナ」列とする。その列に、「変換前の読み」をフリガナとして表示させるPHONETIC関数を使って、「名前」列に登録されているフリガナを入力する。

=PHONETIC(<セル番号>

「変換前の読み」をフリガナとして表示させる関数

 これで、「名前」列に「変換前の読み」がある場合は、「名前フリガナ」列にその「読み」が入力される。「変換前の読み」がない場合は、「名前」列の内容が漢字混じりのまま入力される。

フリガナが入力された列を作成する(1) フリガナが入力された列を作成する(1)
「名前」列の右側に列を挿入し、セルにPHONETIC関数を入力する。参照先のセルに登録されているフリガナが入力できる。
フリガナが入力された列を作成する(2) フリガナが入力された列を作成する(2)
参照先のセルにフリガナが登録されていないと、漢字がそのまま入力される。

 「変換前の読み」がない場合、「名前」列の各セルで[Shift]+[Alt]+[↑]キーを押すことで、日本語入力システムによる標準的な読みが適用される。例えば、「小山(「こやま」「おやま」のどちらかの可能性がある)」の場合、常に「こやま」と登録されてしまう。必ずしも正しい読みが登録されるわけではないので、十分な確認が必要だが、手動で入力する手間は大幅に削減可能だ。

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