Q-Successは18種類のWeb技術について、2024年1月1日と2023年1月1日の使用Webサイト数を比較し、最も増加数が大きかった上位3つの技術を「Web Technologies of the Year 2023」として発表した。
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ソフトウェア品質管理コンサルティングやインターネットベースの各種サービスを手掛けるQ-Successは2024年1月2日(米国時間)、18種類のWeb技術について、2024年1月1日と2023年1月1日の使用Webサイト数を比較し、最も増加数が大きかった上位3つの技術を「Web Technologies of the Year 2023」として発表した。
「Web Technologies of the Year」は、同社のWeb技術調査サービス「W3Techs - World Wide Web Technology Surveys」の一環として毎年結果が発表されている。
同サービスの調査対象は、Webサイトのコンテンツ分析とサイト間のリンク構造に基づいて、「何らかの意味のあるコンテンツや機能を備えている」と見なした数百万のサイトだ(Q-Successはこれらのサイトを「relevant websites」と定義している)。
既定のWebサーバページしか表示しないサイトなど、有用なコンテンツを持たないサイトや、他のサイトとコンテンツが重複しているサイトは、調査対象から除外しているという。
Web Technologies of the Year 2023の主な内容は次の通り。
Elementorは、WordPressのWebサイトビルダープラグイン。WordPress自体は2023年のトップ3に入っていないが、これは市場シェアが60%を大きく超えると、それ以上の成長は難しくなるためだ。Elementorの市場シェアは9.5%、WooCommerce(WordPressのEコマースサイト構築プラグイン)は9.0%で、WordPressには遠く及ばないが、他のCMSと比べるとかなり高い。
2024年1月における調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、WordPress(43.1%)、Shopify(4.1%)、Wix(2.6%)。
JavaScriptが初めて首位に立ち、2018〜2021年に首位だったRubyが2位に入った。2022年に首位だったJavaは順位を落とした。
調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、PHP(76.7%)、ASP.NET(6.6%)、Ruby(5.6%)。
Underscoreが3年連続で首位に立ち、ReactがUIkitを抑えて2位となった。
調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、jQuery(77.3%)、Bootstrap(20.8%)、Underscore(9.4%)。
2023年に新設されたCSS(Cascading Style Sheets)フレームワークのカテゴリーでは、Tailwindが首位となり、UIkitが同カテゴリーでも2位に入った。
調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Bootstrap(18.5%)、Animate(9.5%)、Foundation(0.5%)。CSSフレームワークの使用サイトに占めるシェアは、それぞれ78.2%、40.2%、2.2%。
LiteSpeedが2019年以来の首位に立った。2位のCloudflare Serverは、Cloudflare CDNの人気の恩恵を受けている。Node.jsの3位は3年連続だ。
調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Nginx(34.1%)、Apache(30.5%)、Cloudflare Server(21.5%)。
2年連続で首位のPleskは、抜群に人気の高いWebパネルであるだけでなく、競合製品よりも速いペースで利用が増えている。GridPaneとRunCloudが2022年に続いてトップ3に入ったが、順位は入れ替わった。
調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Plesk(4.6%)、cPanel(0.3%)、RunCloud(0.1%)。
2022年と同じトップ3となった。調査対象サイトでの使用率の上位2つは、UNIX(83.3%)、Windows(17.0%)。
Hostingerは2023年に市場シェアを1.31%から2.03%に伸ばした。この上位3社のプロバイダーは、調査対象サイトでの使用率で見ると、いずれもトップ10に入っていない。これはこの市場のダイナミックさをよく表している。
調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Amazon(5.9%)、Shopify(4.2%)、Newfold Digital Group(3.9%)。
Hostingerがデータセンターのカテゴリーでも首位に立ち、2021年に首位だったAmazonが2位となった。
調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Amazon(9.4%)、Google(7.1%)、Newfold Digital Group(4.1%)。
2016〜2021年に首位だったCloudflareが首位に返り咲き、2022年の首位のFastlyは順位を落とした。AkamaiとAmazon CloudFrontの2位、3位は2年連続。
調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Cloudflare(18.9%)、Amazon CloudFront(1.5%)、Fastly(1.4%)。リバースプロキシサービスの使用サイトに占めるシェアは、それぞれ78.5%、6.2%、5.7%。
HostingerがWebホスティング、データセンターとともに、DNSサーバでも首位に立った。2位のteam.blueも、この3つのカテゴリーでトップ3に入っている。2022年の首位のUnited Internetが3位となった。
調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Cloudflare(14.6%)、GoDaddy Group(10.7%)、Newfold Digital Group(5.2%)。
Hostingerが電子メールサーバでも首位に立ち、Webホスティング、データセンター、DNSサーバと合わせてグランドスラムを達成した。2位のteam.blue、3位のUnited Internetも、複数のインターネットサービスカテゴリーで強みを発揮している。
調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Gmail(17.6%)、Microsoft(13.3%%)、Newfold Digital Group(3.1%)。
GlobalSignが2013、2014年以来の首位に立った。2位のLet's Encryptのルート証明書はますます利用されるようになっている。Let's Encryptのルート証明書を提供する3位のIdenTrustは、2017〜2020年、2022年に首位を獲得している。
調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、IdenTrust(51.0%)、Sectigo(11.1%)、GlobalSign(9.5%)。
jsDelivrが2年連続の首位。3位のjQuery CDNは、2013、2014年に首位となっている。
調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、CDNJS(13.1%)、Google Hosted Libraries(11.5%)、jsDelivr(7.8%)。
WordPress Jetpackが2017年以来の首位。2022年の首位のMatomoが2位、比較的新しいCloudflare Web Analyticsが3位となった。
調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Google Analytics(53.9%)、Facebook Pixel(11.2%)、WordPress Jetpack(6.2%)。トラフィック分析ツールの使用サイトに占めるシェアは、それぞれ84.3%、17.5%、9.7%。
圧倒的な強さを見せるGoogleが6年連続で10回目の首位を獲得した(以前は別の広告ネットワークとしてカウントされていたDoubleClickとAdSenseを含む)。
調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Google Ads(50.3%)、Amazon Associates(1.1%)、Xandr(0.3%)。広告ネットワークの使用サイトに占めるシェアは、それぞれ99.0%、2.1%、0.7%。
Google Tag Managerは、99%以上のシェアを得ているが、依然として新規ユーザーを獲得し続けている。
調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Google Tag Manager(49.4%)、Adobe DTM(0.3%)、Tealium(0.1%)。タグ管理ツールの使用サイトに占めるシェアは、それぞれ99.6%、0.6%、0.3%。
最も急速に利用が増えているソーシャルウィジェットは、メッセージングツールだ。WhatsAppが首位、Telegramが2位で、3位のMastodonは、Twitter離れの恩恵を受けている。
調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Facebook(13.7%)、Twitter(13.1%)、WhatsApp(10.3%)。ソーシャルウィジェットの使用サイトに占めるシェアは、それぞれ53.5%、51.2%、40.5%。
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