グローバルに活躍するエンジニアを紹介する本連載。今回もNTTデータ ニューソンのセキュリティ担当、Alicia Lee(アリシア・リ)さんにお話を伺う。アリシアさんが実感したという「複数の言語を操れること」の最も大きなメリットとは何か。
国境を越えて活躍するエンジニアにお話を伺う「Go Global!」シリーズ。今回も前回に引き続きNTTデータ ニューソンでセキュリティ業務を担っているAlicia Lee(アリシア・リ)さんにお話を伺った。多くのプロジェクトに携わり、忙しくも充実した毎日を送るアリシアさんが気を付けていることとは。
聞き手は、アップルやディズニーなどの外資系企業でマーケティングを担当し、グローバルでのビジネス展開に深い知見を持つ阿部川“Go”久広。
阿部川 “Go”久広(以降、阿部川) 東海大学を卒業後、すぐにNTTデータ ニューソンで仕事を始めます。NTT データニューソンのどういった点に魅力を感じたのでしょうか。
Alicia Lee(アリシア・リ 以下、アリシアさん) 1つ目は「IT企業であること」。2つ目は「社員に対するサポートが充実していて、教育やトレーニングが手厚いこと」です。ITに関する知識がほとんどなかったとしても、毎日しっかり丁寧に教えてくれます。3つ目は、とても多くのプロジェクトが同時に動いているので、何かのプロジェクトが不得意であったとしても、他のプロジェクトでは得意なところを見つけられるかもしれない。「自分に合ったプロジェクトが見つかるまでマッチングしてくれること」が魅力的だと思いました。
阿部川 適材適所というわけですね。NTTデータ ニューソンを知ったのはエージェント(就職仲介代理人)を通じてでしょうか。
アリシアさん はい。実はそのエージェントがいた企業は、私のクライアントだったことがあるのです。私はマレーシアの学生連合(Malesia Students Association in Japan: MSAJ)に4年間所属して、大使館の業務サポートで就職フェアのイベントを担当していました。マレーシアの学生を欲しい有望な企業と、学生をマッチングするお手伝いです。NTTデータ ニューソンを紹介してくれたエージェンシーもそのフェアに参加した企業の一つでした。
阿部川 なるほど。NTTデータ ニューソンでの仕事は7年ほどになりますね。この7年間、どういった業務をしていましたか。
アリシアさん 入社して2年目に、財務関連の開発プロジェクトに関わったことを覚えています。そこでは、業界でのベストケースを調査したり、セキュリティインフラを構築したりしました。4年目にはサイバーセキュリティ関連のプロジェクトがありました。そこで、システム構築よりもセキュリティ分野がより会社に貢献できると考え、配置転換を申し出たのです。
阿部川 まさに適材適所ですね。さて、ちょっと違った角度からの質問ですが、アリシアさんは幾つかの言語を操れるわけですが、それで恩恵を受けたことはありますか。
アリシアさん はい、たくさんあります。現在関わっているテクノロジーの分野は、多くの情報が米国から来ますし、文献はほとんどが英語です。そのような情報に即座にアクセスできて、それを理解し社内に説明できるのは、私が英語の他に、中国語、日本語を知っているからだと思います。全体像の把握に役立ちますし、毎日の業務へ、より深いフィードバックができていると思います。
その道の著名なエンジニアに「どうやって勉強するのがよいか」といった質問をすると「英語のドキュメントを読むこと」を挙げる方が多い気がします。仕事の幅を広げるためにも、技術を高めるためにも英語は欠かせないですね。私も勉強しないと……。
また、複数の言語を操れることで、グローバルなプロジェクトに参加できる機会が格段に増えていると思います。米国関連のプロジェクトはもちろんですが、中国やイタリアなど、複数の言語が必要なプロジェクトにも参加できます。
阿部川 それは複数言語ができる人ならではの素晴らしいチャンスですね。毎日の業務では何の言語を使っていますか。
アリシアさん 主に日本語ですね。英語ではありません(笑)。(※編集注:本インタビューは英語で実施しています)
阿部川 外国籍の方と仕事をされる機会も多いと思いますが、同僚も外国籍の方が多いのでしょうか。
アリシアさん そうですね、中国、韓国……、以前はバングラデッシュやロシアのエンジニアもいました。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.