Anthropicは、LLMファミリー「Claude」の「Team」プランとiOSアプリを発表した。
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Anthropicは2024年5月1日(米国時間)、同社の大規模言語モデル(LLM)ファミリー「Claude」の「Team」プランとiOSアプリを発表した。
2024年3月初めに発表されたClaudeの最新版「Claude 3」は、「Haiku」「Sonnet」「Opus」の3モデルから成り、Anthropicが運営するWebサービス(「Claude.AI」)やClaude APIを通じて提供されてきた。
最も強力なモデルであるOpusは発表時点で、学部レベルの専門知識(MMLU)、大学院レベルの専門家の推論(GPQA)、基本的な数学(GSM8K)など、AI(人工知能)システムの主要ベンチマークのほとんどで他モデルをしのいでいた。
Claudeの既存の料金プランには、Sonnetモデルにアクセスできる「Free」プラン(無料)と、Opusモデルにアクセスできる「Pro」プラン(1ユーザー当たり月額20ドル)がある。また、Androidアプリはこれまで提供されておらず、今回の発表でも言及はない。
今回追加されたTeamプランは1ユーザー当たり月額30ドルで、最低契約人数は5人。このプランではHaiku、Sonnet、Opusの3モデルにアクセスでき、ユーザー当たりの使用量の上限がProプランよりも高く、これらのモデルとチャットできる回数がより多い。他にも、以下のような特徴がある。
長い文書(研究論文、法的契約書など)の処理、複雑なトピック(財務予測、製品ロードマップなど)についての議論、複数ステップの会話(カスタマーサポートの問い合わせ、プロジェクト計画の議論など)の維持が可能であるため、個人やチームがデータからより深い洞察を得られる。
管理ツールを利用して、ユーザーと課金を便利に管理できるので、オンボーディングが容易になり、オーバーヘッドが減少する。
高トラフィック時の優先アクセス、新機能への早期アクセスなど、Proプランで利用可能な全機能を利用できる。
Anthropicは数週間以内に、最高水準のセキュリティと安全性を維持しながら、追加のコラボレーション機能をリリースする。その中には、AIが生成した主張の検証を目的とした信頼できる情報源からの引用、コードベースやCRM(Customer Relationship Management)のようなデータリポジトリとの統合、AIが生成したドキュメントやプロジェクトに関する同僚との反復作業などが含まれる。
ClaudeのiOSアプリは、Claudeの全プランのユーザーが無料でダウンロードして使える。以下のような特徴がある。
デバイスを切り替えると、前のデバイスで行っていたやりとりを引き継げる。
ライブラリにある写真を使ったり、新しい写真を撮ったり、ファイルをアップロードしたりすることで、リアルタイムの画像分析、文脈理解などのビジョン機能を外出先で利用できる。
早期テスターによると、ClaudeのiOSアプリは、外出先でのアイデアのブレーンストーミングや、質問に対する回答の迅速な取得、現実世界のシーンや画像の分析に非常に便利だと報告しているという。
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