GoogleはAndroid 15の「Beta2」版をリリースした。プライベートスペースなどの新機能が搭載されたほか、大画面マルチタスクなどが改善されている。本記事では、UIに関するものを中心に紹介する。
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Googleは2024年5月25日(米国時間)、Android 15の「Beta2」版をリリースした。以下、UI(ユーザーインタフェース)に関するものを中心に、新機能やアップデートを幾つか取り上げる。
大画面端末でのマルチタスク機能がアップデートされた。タスクバーを画面上に固定してアプリを素早く切り替えたり、お気に入りの分割画面アプリの組み合わせを保存して素早くアクセスしたりできるようになった。
Android 15では、ピクチャーインピクチャー(PiP)に新たな変更が加わり、PiPモードに入る際の移行がスムーズになった。
PiPウィンドウにおける無関係なUI要素の表示/非表示を素早く切り替えることで、スムーズでちらつきのないPiP入力アニメーションを実装できる。
パーソナライズされたプレビューを表示して、ウィジェットを目立たせることができるようになった。Android 15をターゲットとするアプリは、ウィジェットピッカーにリモートビューを表示できるようになる。アプリは、AppWidgetManagerの[setWidgetPreview][getWidgetPreview][removeWidgetPreview]メソッドを使用して、最新のパーソナライズされた情報でウィジェットの外観を更新できる。
予測型「戻る」ジェスチャーは、ジェスチャーナビゲーションで使用されるUI機能だ。このジェスチャーを使うと、ユーザーの操作に応じて組み込みのアニメーションが表示される。これにより、予期せぬ操作結果になる回数を減らすことができる。
Android 15では、この予測型「戻る」ジェスチャーが開発者オプションではなくなり、標準機能に組み込まれる。ユーザーが「ホームに戻る」「タスク間移動」「アクティビティー間移動」などのアクションを行うと、システムアニメーションが表示されるようになった。
プライベートスペースは、ユーザーがデバイス上に独立したスペースを作成し、プライベート性の高いアプリをここに移動することで、のぞき見から守れる機能だ。プライベートスペースにはデバイスロックなどの認証を追加できる。プライベートスペースの中にあるアプリは、履歴ビューや通知、設定、他のアプリから見えなくなる。
ユーザーが作成、ダウンロードしたコンテンツ(メディア、ファイル)とアカウントは、プライベートスペースとメインスペースの間で分離される。システム共有シートとフォトピッカーを使用すると、プライベートスペースがロック解除されているときに、アプリがスペースを越えてコンテンツにアクセスできるようになる。
中国語、日本語、韓国語用のフォントファイル「NotoSansCJK」が可変フォントになった。デザイナーはより幅広いスタイルを模索し、以前は困難だった視覚的に印象的なレイアウトを作成できる。
Android 15では、変体仮名用として新しいフォントファイルがデフォルトで組み込まれる。「変体仮名のユニークな形は、アートワークやデザインに独特のセンスを加えるだけでなく、日本の古文書の正確な伝達と理解にも役立つ」(Google)
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