IDC Japanは、国内ITインフラ市場の予測を発表した。それによると、国内ITインフラ市場に占めるIaaSの売上額構成比は、2028年には35.7%になる見込みだ。
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IDC Japanは2024年6月24日、国内ITインフラ市場の予測を発表した。同社は、支出額の2023〜2028年の年間平均成長率(CAGR)を7.9%と見込み、2028年の売上額を8兆5478億円と予測する。
なお、ここでいう国内ITインフラ市場には「国内パブリッククラウドサービス(IaaS:Infrastructure as a Service)市場」「国内パブリッククラウド接続用途WANサービス市場」「国内ITインフラストラクチャサービス市場」「国内システムインフラストラクチャソフトウェア(SIS)市場」「国内データセンター向けイーサネットスイッチ市場」「国内エンタープライズインフラ(サーバ、エンタープライズストレージシステム)市場」が含まれている。
国内ITインフラ市場で最も成長性の高いセグメントは「パブリッククラウドサービス(IaaS)」。DX(デジタルトランスフォーメーション)やAI(人工知能)に対する企業の投資意欲が高く、IDC Japanは「IaaSは2024年以降も高い成長を継続し、2028年には国内ITインフラ市場に占めるIaaSの売上額構成比は35.7%になる」と予測している。
同社によるとIaaSの急成長は国内ITインフラ市場の他のセグメントにも大きな影響を与えており、ITインフラストラクチャサービスでは、サービスプロバイダー(SP)向けのコロケーションやエンタープライズ向けのクラウド導入コンサルティング/構築の需要が拡大する見込みだ。
IDC Japanの宝出幸久氏(Infrastructure & Devices リサーチマネジャー)は、「DXの推進やAIの活用によるデジタルビジネスの取り組み拡大が、今後の経済成長の原動力になるとの期待が高まっている。これを受けて、IaaSを中心に国内ITインフラ市場は堅調な成長を続けるだろう。ITサプライヤーは、プライベート基盤を含むマルチクラウド環境に対応したAIワークロード向けのITインフラ戦略を早急に構築するとともに、レガシーシステムのモダナイゼーションとデジタルビジネス化の両輪で顧客のITインフラ変革を支援すべきだ」と述べている。
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