JetBrainsは、同社が提供する各種IDE、AI Assistant機能などの2024.2バージョンをリリースした。本記事ではこのバージョンの更新内容を紹介する。
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JetBrainsは、2024年8月15日(チェコ時間)、同社が提供する各種IDE、AI Assistant機能などの2024.2バージョンをリリースした。このリリースにより、新しいUIが全てのユーザーのデフォルトになった。クラシックUI(ユーザーインタフェース)は、引き続きプラグインとして利用できる。
2024.2バージョンでは行全体コード補完(FLCC)が下記のように強化された。
2024.2バージョンで導入されたUX(ユーザーエクスペリエンス)の変更点は下記の通り。
その他の主な変更点は下記の通り。
スティッキーライン機能が言語を認識するようになった。これにより、ファイルの言語に合わせて行の固定表示が自動的に適切に機能するようになった。
変数の横にある[表示]リンクをクリックするだけで、JSON、XML、HTML、JWT、URLなどのデータ形式の文字列変数ビジュアライザーを有効化できるようになった。これにより、複雑なデータ形式のデバッグや参照が簡単になる。
ディレクトリへアクセスした際、ローカルヒストリーダイアログのUIに差分のビューが表示されるようになった。また、ローカルヒストリーアクションを、複数のファイルやディレクトリに対して同時に使用できるようになった。
ログツールウィンドウに関連する全ての設定が専用の設定ページに統合され、[設定/環境設定]−[バージョン管理]−[ログ]からアクセスできるようになった。さらに、Gitログをエディタのタブとして開くことができ、ログタブの分岐行が新しいレイアウトと色で改良され、識別と追跡が容易になった。
ローカルのIDEで反映された設定変更は、JetBrainsクライアントを介してリモートIDEと自動的に同期されるようになり、開発環境の一貫性が確保できるようになった。また、リモート開発用のリバースポート転送も追加された。同社が提供する共同プログラミングサービス「Code With Me」での画面共有は、共有する特定のウィンドウを選択するオプションを備えたブラウザにリダイレクトされるようになった。
Web開発機能を備えたIDEでは、追加の設定なしでTypeScriptファイルを実行およびデバッグできるようになった。また、「Next.js」「Nuxt.js」「SvelteKit」「Astro」などの主要なWebフレームワークのサポートも改善された。今回の更新で中国語、韓国語、日本語のサポートがIDEにバンドルされる。言語設定は、[設定/環境設定]−[外観と動作]−[システム設定]−[言語と地域]で変更できます。
クラウド上での自動コード補完機能が導入された。JetBrains独自の大規模言語モデル(LLM)が使われ、「Java」「Kotlin」「Python」のコード補完が大きく改善された。
また、「GPT-4o」を基盤としたAI(人工知能)チャットも強化されており、コンテキストを理解しながらの会話が可能になった。さらに、AI支援によるVCS競合の解決、ターミナル内でのコマンド生成、ドキュメントやユニットテストのためのカスタマイズ可能なプロンプトなどの新機能が追加された。これらの機能を活用するには、JetBrains AI Proサブスクリプションが必要だ。
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