クラウドサービスでは、自分が使っている真っ最中のサービスが廃止され、新しいサービスで代替されてしまうことがよくある。Azureを対象として、既に廃止されたか、あるいは近い将来に廃止されるサービスの一覧を確認する方法を紹介する。
対象:Azureポータル、サービス正常性、Advisor
常用しているサービスなのに、突如、廃止するという通知を受け取った。あるいは新規作成時に、対象サービスを利用しようとして開いたメニューに表示されない。クラウドサービスで何かしらシステムを構築/運用していて、そのような経験をしたことはないだろうか?
クラウドを利用する側としては、自分が使っているサービスは永遠に継続してほしいところだ。しかし残念ながら、「Azure」に限らず、クラウドサービスでは古いサービスが廃止されることがよくある。
その場合、クラウド事業者はそのサービスを利用している顧客に対して、数年前から廃止のスケジュールを告知し始めるのが一般的だ。顧客側は、それを受けて新しいサービスに移したり、別のクラウドサービスに引っ越したりする計画と予定を立てなければならない。
当然ながら、こうしたサービス廃止のスケジュールや移行先といった情報は、なるべく早く把握したいところだ。場合によっては移行に年単位の時間がかかる可能性もあるのでなおさらである。
本Tech TIPSでは、Azureを対象として、自分が使っているサービスの廃止について確認する方法を紹介する。
Azureポータル(https://portal.azure.com/)には、利用しているサービスが正常に稼働しているかどうかを確認できる「サービス正常性」というページがある。ここで、以下の画面のように操作すると、利用しているサービスのうち、既に廃止されているか、あるいは近い将来に廃止されるものをリストアップできる。
[正常性の勧告]をクリック後、右ペインに[<勧告数> 廃止]というボタンが表示されない場合は、以下のように操作すると廃止サービスだけに絞り込める。
廃止サービスをリストアップできる機能をもう1つ紹介しよう。
Azureポータルには、利用しているサービスに対して、コストやセキュリティ、信頼性、性能などの観点でユーザー側が実施すべきことをアドバイスしてくれる「Advisor」というページがある。
このAdvisorの機能の一つである「Workbooks」のギャラリーには、執筆時点でプレビュー中(一般提供前)ながら、「サービスの廃止」という機能がある。これを以下の画面のように操作すると、既に廃止されているか、近い将来に廃止されるサービスをリストアップできる。
「ビューの選択」で[Impacted Services]を選んでから、その下に表示されるサービス一覧表の「# 個のリソース」列を確認しよう。「None」ではなく数値が表示されているサービスがあれば、それは直接廃止の影響を受けるリソースが存在するということだ。
その行をクリックして選択する(あるいは左端のチェックボックスにチェックを入れる)と、下側に該当リソースの名前やリソースグループなどの詳細が表示される。未選択の場合は、影響のある全リソースがここにリストアップされる。
また、サービス一覧表の「アクション」列にある「詳細情報」をクリックすると、そのサービス廃止に関するMicrosoftのリリースやドキュメントといった詳細を確認できる。
サブスクリプションの管理者であれば、サービスの廃止に関してはデフォルトでメールなどによって通知されているはずだ。
しかし、何らかの理由で通知が届いていない場合や、別の媒体(メディア)で通知されるように変更したい、といった場合は、Azureポータルの[サービス正常性]−「アラート」欄−[正常性アラート]にあるアラートルールを確認するとよい。ここに、サービス廃止に関する既存のアラートルールがあれば、そのアクショングループを編集して、通知先を変更することが可能だ(詳細は別途説明したい)。
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