AIを使えば効率化できると分かっていても、実際の活用に至っていないケースはどれだけあるのか。IT業界を対象に実施した調査からその実態が見えた。
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生成AIを使った業務効率化が広がる中、AIに任せられる業務と、実際に進んでいるAI活用との間にはどの程度の隔たりがあるのか――。
システム開発やDX・ITコンサルティング、AI開発などを手掛けるGeNEEは2026年7月28日、「IT業界におけるAI活用の実態調査2026」の結果を発表した。同調査は、IT・情報通信業に従事する22〜59歳の会社員や経営者など800人を対象に、2026年6〜7月に実施したもの。
AIに任せられると考えながらも、人が担い続けている業務はどの程度あり、AI活用に踏み切れない背景には何があるのか。
調査対象者に「自身の業務の中にAIに任せられる業務があるか」と尋ねたところ、54.0%が「ある(未着手)」と回答した。一方、「AI化できる業務がない」は13.4%、「分からない」は18.6%で、「改善済み」は14.0%にとどまった。
では、AIに任せられると考えながらも、まだ人が担っている業務にどれほどの時間を費やしているのか。「ある(未着手)」と回答した432人に、該当する業務が1日の業務時間に占める割合を尋ねたところ、平均24%だった。8時間労働として換算すると1日約2時間、月20日勤務の場合は約38時間に相当する。
具体的にAIに任せられると考えている業務では、「議事録・報告書の作成」が55%で最も多かった。次いで「メール・提案文などの文章作成」が50%、「データ集計・レポート作成」が46%だった。特定の専門業務というより、文書作成やデータ集計といった幅広い職種で発生する業務が上位を占めた。
では、AIに任せられる業務があるにもかかわらず、なぜ活用は進んでいないのか。AI活用が進んでいない688人に理由を尋ねたところ、最も多かったのは「セキュリティ・情報漏えいリスクへの懸念」の37.2%だった。次いで「社内ルール・ガイドラインの未整備」が25.6%となった。
「AI化できる業務がない」と回答した107人にAIを活用しない理由を尋ねると、43.0%が「特に理由はない」と回答した。AI活用が進んでいない人全体の25.6%と比べて約1.7倍高い。GeNEEはこの結果から、AIを活用できる業務が本当に存在しないのではなく、AIを活用できる業務そのものに気付いていない可能性があると分析している。
こうしたAI活用に対する認識には、企業規模による違いも見られた。従業員29人以下の企業では「AIに任せられる業務がある」と回答した割合が41.4%だったのに対し、従業員300〜999人の企業では62.2%に達し、約20ポイントの差があった。GeNEEは、中小規模の企業ではAIツールに触れる機会が相対的に少なく、AIを活用できる業務に気付きにくい可能性があると指摘している。
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