「Java News.jp(Javaに関する最新ニュース)」の安藤幸央氏が、CoolなプログラミングのためのノウハウやTIPS、筆者の経験などを「Rundown」(駆け足の要点説明)でお届けします。(編集部)
Javaを取り巻く開発環境は、さまざまなフレームワーク、API(Web APIを含む、Application Programming Interface)に囲まれています。
Javaに限らず、普段さまざまな言語で開発を行っていて、「こんなAPI群があれば便利なのに」「こんなAPIを作ってみたい」という要求がわき起こることはないでしょうか?
API(以下、フレームワーク・Web APIも含む)の利用範囲は、社内で使うものから、オープンソースで公開するものまでさまざまな形態が考えられます。APIの誕生の発端はいろいろありますが、以下のようなものが考えられます。
ちなみに、JSP/Servletの世界でよく使われているStruts Frameworkは開発者のCraig McClanahan氏が休暇中に思い付いて開発したものだそうです。オレゴン州のビーチで、ラップトップに向かい、3日間の休暇中ずっとコーディングしていたそうです。
一緒に行った奥さんは機嫌が悪かったようですけど。
ここでは、作成したAPIが自分だけではなく、多くの人に使ってもらえるよう、便利に使えるポイント、広く普及するためのポイントをとらえていきましょう。
開発したAPIを数多くの人に活用してもらおうと思った場合、APIの機能や性能以上に大切な事柄がいくつかあります。
自分がよく利用しているフレームワークやAPI群には、共通したある要素があることが再認識できるでしょう。
新しい、初めてのAPIを利用するかしないかといった判断をする場合、ドキュメントの充実度も重要な要素になってきます。
世の中には、Ajax用のPrototype.jsのように、ソースコード中に解説が書かれ、公式ドキュメントがまったくない変わった例もありますが、大抵の場合、ドキュメントの充実度は、APIそれ自身の完成度にも大きくかかわってきます。
多くの人にAPIを利用してもらいたい場合、APIそのものの出来や性能のほかにも、数多くの要素が重要視されます。流行のAPIとなるためには、APIそのものの出来だけでは普及しないのです。
世の中には数多くのAPIがあり、オープンソースのものから、企業が製品として販売しているものまでさまざまなものが存在します。
APIを組み合わせて開発する場合、そのAPIの枠組み以上には自由度がなくなる弊害に陥りがちです。新たな発想が閉じ込められてしまわぬよう、自由な発想の下にアイデアを実現するのが理想です。
便利なAPIを見つけ、便利なAPIを開発し、便利に活用していきましょう。
もし、40カ条の方がキリがよいと思われる方がいれば、ぜひご自分のノウハウを1つ加えるようにしてみてください。
次回は、9月初めころに公開の予定です。内容は未定ですが、読者の皆さんの興味を引き、役立つ記事にする予定です。次回もどうぞよろしく。
安藤幸央(あんどう ゆきお)
1970年北海道生まれ。現在、株式会社エクサ マルチメディアソリューションセンター所属。フォトリアリスティック3次元コンピュータグラフィックス、リアルタイムグラフィックスやネットワークを利用した各種開発業務に携わる。コンピュータ自動彩色システムや3次元イメージ検索システム大規模データ可視化システム、リアルタイムCG投影システム、建築業界、エンターテインメント向け3次元 CG ソフトの開発、インターネットベースのコンピュータグラフィックスシステムなどを手掛ける。また、Java、Web3D、OpenGL、3DCG の情報源となるWebページをまとめている。
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所属団体
OpenGL_Japan (Member)、SIGGRAPH TOKYO (Vice Chairman)
主な著書
「VRML 60分ガイド」(監訳、ソフトバンク)
「これがJava だ! インターネットの新たな主役」(共著、日本経済新聞社)
「The Java3D API仕様」(監修、アスキー)
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