2003年の登場から大きな注目を浴びている「Skype」。ヘッドセットや受話器などアクセサリー類も充実し、ファンを増やし続けるSkypeの仕組みや魅力の秘密を解説します。
2003年に登場したインターネットを通じて無料で音声通話が可能な「Skype(日本語読みはスカイプ)」。最近ではSkypeに対応したヘッドセットや受話器などアクセサリー類も充実し、ユーザーも増えてきています。今回はSkypeの技術的な仕組みを中心に解説をします。
●音声通話だけでないSkypeの魅力
無料の通話だけがピックアップされるSkypeですが、実は非常に多機能なソフトウェアです。バージョンがアップするごとに機能も増えています。まずはSkypeができることを簡単にまとめてみましょう。
・Skype同士の音声通話(無料) | 音声通話サービス。1対1の通話から、5人までの複数会議通話も可能 |
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・チャット機能(無料) | 1対1のチャットから複数のユーザー相手のグループチャットができる |
・ファイル転送機能(無料) | 写真データやファイルをほかのユーザーに転送 |
・ビデオ通話(テレビ電話)(無料) | Webカメラを使い、相手の顔や映像を見ながら通話ができる。全画面表示にも対応 |
・SkypeOut(有料) | Skypeから固定電話・携帯電話に格安で発信が可能(日本国内で電話する場合固定電話1分2.6円、携帯電話1分17.5円 アメリカに電話する場合固定電話1分2.38円 税抜き) |
・SkypeIn(有料) | 050番号が付与され、固定・携帯電話からのSkypeあてに着信可能なサービス(3カ月1500円、12カ月4000円) |
・通話転送機能(有料) | 他のSkypeからの音声通話を、PCがオンラインでなくとも3つの番号までに転送できるサービス。SkypeOutの料金体系が適用され、Skypeクレジットで支払う。(日本国内だと1分2.6円) |
・Skypeボイスメール(有料) | 留守番電話サービス、SkypeIn購入者は無料(3カ月700円、12カ月2000円) |
・Skype SMS(有料) | 携帯電話にSMS(ショートメッセージサービス)を送信するサービス。日本へのSMSは一部利用できない場合がある(国内あてに1通7.589円 アメリカあてに1通12.815円 税抜き) |
・Skype Zones(有料ベータ版) | 無線LANが利用できるサービス。現在はまだベータ版で、日本では成田空港に2カ所あるのみ(2時間2.95ドル、1カ月7.95ドル) |
(このデータは2006年10月10日現在のものです。サービスの値段や種類は変更される可能性があります)
いかがでしたでしょうか? 通話だけでなく、いろいろな付加価値サービスがありますね。これだけの機能があるにもかかわらず、このソフトは無料でダウンロード・使用できます。当然スパイウェアが勝手にインストールされたり利用中に広告が表示されたりすることはありません。またSkypeの音声通話は一般電話よりも高音質であり、特別な設定をしなくてもファイアウォールやNATを越えて通話が可能です。
有料サービスを利用しなくても、無料の機能を使うだけであなたの生活をより便利にするソフトであることは間違いありません。
●Skypeの生い立ち
このソフトは誰が作成しているのでしょうか? SkypeはルクセンブルクのSkype Technologies社が制作しています。有名な海外のPtoPファイル交換ソフト「KaZaA」の開発者でもある、ニコラス・センストロム氏とヤヌス・フリス氏。
彼らは2003年にSkype社を設立し、同年8月にSkypeのベータ版をリリース。2004年7月にWindows版で1.0がリリースされ、同年10月にはオンラインユーザー数が100万を超えました。2005年10月にはアメリカの大手オークションサービスサイト「eBay」がSkype社を買収しました。
Skypeはバージョン2.5(ベータ版は2.6)まで上がり、オンラインユーザー数が700万人(登録ユーザー数は4000万人、SkypeOutのユーザー数も150万人以上、ファイルのダウンロード回数は1億2000万件以上)と日に日に利用者は増えていく一方です。
では、続いて技術的な面からSkypeを見ていきましょう。「PtoPの仕組みを使っているSkype」「ルータやファイアウォールをどうやって越えているか?」「一般電話より高い音声品質の秘密」をそれぞれ解説していきます。
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