「RSSをとる」「RSSでチェックする」など、IT企業の会話に紛れ込んできているRSSという概念。RSSの効果、技術の仕組みを分かりやすく5分で説明します
いきなり「RSS」といわれても、知らない人にはどんな技術なのかさっぱり分かりません。しかし、何の略語かを知れば簡単に想像できます。「RSS」は「Rich Site Summary」(*1)の略語で、直訳すると「充実したWebサイトの要約」といった意味になります。RSSとは、その名前のとおりニュースサイトやブログなど、Webサイトの見出しや要約をまとめてくれる技術なのです。
技術的な解説をする前に、RSSが登場したことによって、Webの更新がどれだけ便利になったか振り返ってみましょう。数年前、現在のようなRSSがなかった時代は、Webサイトチェックはなかなか大変でした。当時のWeb巡回方法は……、
の2つの方法が主流でした。
(1)の方法は毎回毎回「お気に入り」から見たいURLをクリックしていました。このやり方だと手間も時間もかかりますし、ブラウザのWebページをたくさん開かなければなりません。また見たいWebページが必ずしも更新されているとは限らないので、「せっかく見にきたのに新しい情報はないわ!」と無駄足を踏むことも多々ありました。
(2)は専用ソフトを導入し(*2)、チェックしたいURLを登録していきます。ソフトを動かせば自動的に登録先をチェックしてくれて、更新の有無を教えてくれます。しかし巡回ソフトとWebサイトには相性があってすべてのWebページを正しくチェックしてくれなかったり、操作方法が面倒だったり、有料ソフトであったりと、一長一短で実際に利用しているユーザーは多くはありませんでした。
昔は、いまほどWebサイト数が多くなかったので、このような牧歌的な更新チェックで事足りていました。しかし、膨大なWebページがインターネット上に存在する現代では、上記の方法でWebサイトのチェックをするのは効率的ではありません。
そこで登場したのが「RSS」です。RSSを使えば、1つのページで複数のWebサイトの更新、しかも更新した部分や記事の要約などを素早くチェックすることができるのです。
*1 RSSはバージョンによって「RDF Site Summary」「Rich Site Summary」「Really Simple Syndication」と異なります(後述)
*2 「WWWC」、「PerMan Surfer 波乗野郎」といったソフトが有名です
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