エクスプローラーでファイルを右クリックしたときに表示されるコンテキストメニューには、[送る]というサブメニューがある。ここにExcelファイルを別ウィンドウで開くためのメニューを追加しておく。
すると、右クリック×1回と左クリック×2回、すなわち通常時より2回余分にクリックするだけで、Excelファイルを別ウィンドウで開けるようになる。
ただし、それには数ステップの設定変更の作業が必要だ。
■[送る]メニューに[Excel (別ウィンドウで開く)]を加えるための設定手順
まずExcelの実行ファイル「EXCEL.EXE」を見つける。それには下表から、該当するExcelのバージョンのパス(のうちの一つ)をコピーし、エクスプローラーのアドレスバーに貼り付けて[Enter]キーを押す。フォルダーが見つからないというエラーが表示されたら、もう一つのパスを試していただきたい。
Excelのバージョン | Excelの実行ファイルが存在するフォルダー(デフォルトの場合) |
---|---|
Excel 2007 | %ProgramFiles%\Microsoft Office\Office12\ または %ProgramFiles(x86)%\Microsoft Office\Office12\ |
Excel 2010 | %ProgramFiles%\Microsoft Office\Office14\ または %ProgramFiles(x86)%\Microsoft Office\Office14\ |
デフォルトでExcelの実行ファイルが格納されるフォルダーのパス このパスをエクスプローラーのアドレスバーにコピー&ペーストして[Enter]キーを押し、正しくフォルダーが開かれたら、そこでEXCEL.EXEを探す。 |
フォルダーが正しく表示されたらEXCEL.EXEを探し、見つかったらそのエクスプローラーのウィンドウをそのまま残しておく。
次に、もう一つエクスプローラーのウィンドウを新たに開き、アドレスバーに「Shell:SendTo」と入力して[Enter]キーを押す。「SendTo」というフォルダー(「送る」メニューのフォルダー)が表示されるので、先ほど見つけたEXCEL.EXEをこのフォルダーにドラッグ&ドロップする。これでEXCEL.EXEのショートカットがSendToフォルダーに作成される。
以上で設定変更の作業は完了だ。
■[送る]メニューからExcelファイルを別ウィンドウで開くための手順
設定変更が済んだら、次の画面のように右クリックメニューを操作すると、Excelファイルを別ウィンドウで開ける。
ここまで説明した二つの方法では、Excelに次のような制限が生じるので注意が必要だ。
上記のような制限のない解決策としては、Excel 2007/2010をExcel 2013またはExcel 2016にアップグレードすることが挙げられる。Excel 2013から仕様が改められ、Excelブックごとに別々のウィンドウで表示されるようになったからだ。
これは抜本的な解決策だが、アップグレードによって互換性問題が生じたり使い勝手が変わって困ったりする恐れもあるので、十分勘案する必要がある。
■更新履歴
【2015/12/02】Windows 7以降のWindows OSで、タスクバーアイコンを利用してExcelを複数起動する手順を追記しました。またExcel 2016に関する記述を追記しました。
【2014/08/04】[送る]メニューを利用する方法と、別ウィンドウ利用時の制限について追記しました。またExcel 2007/Excel 2010での動作を確認しました。さらに、Excel 2013にアップグレードする方法を追記しました。
【2007/08/10】初版公開(対象はExcel 2003)。
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