対象OS:Windows 7/Windows 8.1/Windows 10/Windows Server 2008 R2/Windows Server 2012/Windows Server 2012 R2/Windows Server 2016
エクスプローラーでファイルやフォルダを選んで右クリックすると表示されるコンテキストメニューには、[送る]という項目がある。これを利用すると、例えばドキュメントフォルダにファイル/フォルダを保存したり、ZIPファイルに圧縮したり、といった作業が素早くできる。
この[送る]メニューに、普段自分がよく使うアプリケーションやフォルダを登録しておけば、もっと便利に活用できそうだ。
その一方で、[送る]メニューを整理したい場合もよくある。アプリケーションによっては、インストール時に自動で[送る]メニューに自身を登録する。そのため、アプリケーションのインストールを重ねると、めったに使わない項目で[送る]メニューが膨れ上がり、かえって使いにくくなるからだ。
そこで本TIPSでは、Windows 7/Server 2008 R2以降のWindows OSを対象に、[送る]メニューにアプリケーションを追加したり、逆に削除したりする方法を紹介する。
[送る]メニューに表示される送り先は、実際にはユーザープロファイルの中にある「SendTo」というフォルダに登録されているショートカットである。
そのため[送る]メニューの項目をカスタマイズしたければ、このSendToフォルダを開き、そこにショートカットを追加したり、削除したりすればよい。
だが、ユーザープロファイルの場所は、使用しているユーザーアカウントやシステムによって異なる(詳細は次の記事を参照)。その中にあるSendToフォルダのパスもちょっと探しにくい。
そんなSendToフォルダを開く一番素早い方法は、エクスプローラーなどで「shell:sendto」と指定することだ。これはSendToフォルダのような「特殊フォルダ」を指定するためのショートカット表記である(詳細はTech TIPS「スタートメニューやスタートアップなどの特殊フォルダの場所を素早く開く」参照のこと)。
あるいは[Windows]+[R]キーを押して[ファイル名を指定して実行]ダイアログを開き、「shell:sendto」と入力・実行してもよい。
コマンドプロンプトを利用している場合は、「start shell:sendto」を実行してもよい。
Windows Vista/7/8.xの場合は、スタートメニューまたはスタート画面の検索窓に「shell:sendto」と入力して、ヒットした「shell:sendto」をクリックしてもよい(Windows 10の場合はヒットしないので不可)。
SendToフォルダの場所を開いたら、そこに[送る]メニューに登録したいプログラムへのショートカットを作成する。例えばメモ帳へ送りたければ、メモ帳のショートカットを作成すればよい。
バッチファイルを利用する場合は、「%1」「%2」……などの引数で送られたファイルのパスが取得できるので、それを対象に処理するようなコマンドを作成すればよい。
もし、対象のプログラムが既にシステムに登録されているなら、スタートメニューにある既存のショートカットをコピーしてくる方が簡単である。各ユーザーのスタートメニューの内容を確認するには、SendToフォルダと同じ階層にある[スタート メニュー]フォルダ(または[Start Menu]フォルダ)を開けばよい。
スタートメニューも特殊フォルダの一種なので、SendToフォルダの場合と同様に、「shell:start menu」と指定して開くことも可能だ。デフォルトのパスは「%APPDATA%\Microsoft\Windows\Start Menu」である。ここには、ユーザーごとに固有のスタートメニュー項目が登録されている。
一方、全ユーザー共通のスタートメニューからショートカットをコピーしたければ、同様にエクスプローラーで「shell:common start menu」と指定すればよい。デフォルトのパスは「%ALLUSERSPROFILE%\Microsoft\Windows\Start Menu」である。
EXEなどの実行ファイルのある場所が分かっている場合は、エクスプローラーでその場所を開き、[Ctrl]+[Shift]キーを押しながら実行ファイルをSendToフォルダへドラッグ&ドロップする。これでSendToフォルダにショートカットが作成される。
一方、[送る]メニューから項目を削除するには、単に対象のショートカットをSendToフォルダから削除すればよい。
SendToフォルダへの登録が完了すれば、次のように[送る]メニューに表示されるはずである。
Windows 7の場合、ファイルやフォルダを選んでから、[Shift]キーを押しながら右クリックすると、次のようにさらに多くの送り先が[送る]メニューに表示される。これは、ユーザープロファイルフォルダ(環境変数%USERPROFILE%)のルートにあるフォルダやコマンドが表示されているからだ。
これらのフォルダへ送りたい場合は、SendToフォルダに新規登録しなくてもよいので便利である。
【2018/02/06】最新の状況に合わせて更新しました。
【2015/11/24】Windows 8.x/10やWindows Server 2012/2012 R2に対応したのに合わせて、SendToフォルダを表示する手順を全面的に更新しました。
【2011/09/30】初版公開。
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