まず、導入直後に実施する空き容量増加策について取り上げる。このときの基本的な考え方は、Windows XPをセットアップする際にコピーされるファイル、あるいはWindows XP自身が作成するファイルのうち、必ずしも必須とはいえないものを削除する、というものになる。
■休止状態の無効化(メイン・メモリ搭載量に等しい削減)
最初に取り上げるのは、休止状態の無効化だ。
休止状態とは、動作中のWindows OSがメイン・メモリの内容をそのままディスク上に書き出して、電源を切って動作を停止する機能のことだ。復帰の際には、ディスクに書き出した休止状態ファイル(%SystemDrive%\hiberfil.sys)からメイン・メモリの内容を読み出して、元の動作状態を復元する。休止状態ファイルには隠し属性とシステム属性が設定されているので、存在を確認するにはコマンド・プロンプトで「dir c:\ /ahs」と入力する。
こうした動作原理上、休止状態ファイルのサイズは、メイン・メモリ搭載量と等しくなる。そのため、メイン・メモリの搭載量が大きいコンピュータほど、大きなサイズの休止状態ファイルを必要とする。安価なネットブックでも1Gbytesのメイン・メモリを搭載している場合が多いことを考えると、無視できない数字だ。
●手順
この休止状態を無効化することで、休止状態ファイルが使用しているディスク領域を解放できる。[コントロール パネル]−[システム]以下にある[電源オプション]を実行して、[電源オプションのプロパティ]ダイアログの[休止状態]タブにある[休止状態を有効にする]チェック・ボックスをオフにするか、コマンド・プロンプトで「powercfg /hibernate off」と入力すればよい。休止状態を無効にした場合、使用しないときにはコンピュータをシャットダウンするか、スタンバイ状態にすることになる。
ただし、初期状態で休止状態が無効になっている場合、この方法は意味を持たない点に注意したい。
■不要なコンポーネントやソフトウェアなどの削除(130Mbytes)
Windows XPとともにセットアップする各種コンポーネント、あるいはファイルの中には、必須ではないものが含まれている。さまざまなユーザーのニーズに応えるためには、あるユーザーにとっては必要でも、別のユーザーにとっては不要になるファイルが出てくるのは致し方ないことだろう。
●手順
具体的には、以下のものが挙げられる。これらの合計で130Mbytes近い分量になる。
このほかMSN Explorerなど、セットアップ済みのアプリケーション・ソフトウェアについても、不必要なものがあればまるごと削除できる。また、アプリケーション・ソフトウェアを構成するコンポーネントのうち、不必要なものを削除する方法もある。これらの作業は、[コントロール パネル]−[プログラムの追加と削除]からアンインストーラを実行して行う。
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