第2回 仮想化ソフトウェアを使ってMSCSを構築するWindowsクラスタリング入門(6/7 ページ)

» 2009年01月29日 00時00分 公開
[高橋郷]

ステップ7:Node1の起動

 Node2が停止している状態を確認し、Node1を起動する。

ステップ8:Node1 のWindowsのインストール

 Node2と同様にWindows Server 2003 Enterprise Editionをインストールする。構成も基本的には同じにする。差異があるとフェイルオーバー時にサービスやアプリケーションが適切に動作しない可能性がある。

ステップ9:Node1のディスクの設定

 ディスクの設定もNode2と同様に行う。ここで重要なのはドライブ・レターだ。必ずNode2と同じ構成にする。なお、共有ディスクのフォーマット作業はNode2で行っているのであらためて行う必要はない。

ステップ10:Node1のネットワークの設定

 ネットワークの設定もNode2と同様に行う。

パブリック・ネットワーク 192.168.1.111/255.255.255.0
プライベート・ネットワーク 10.0.0.1/255.0.0.0

ステップ11:Node1でMSCSを作成

 Node1にクラスタ・サービスを構成するには、管理ツールにあるクラスタ・アドミニストレータから行う。基本的にはウィザードの指示に従えばよい。

クラスタ・アドミニストレータ起動
 管理ツールからクラスタ・アドミニストレータを起動する。

クラスタ・ウィザード起動
 初めてクラスタ・アドミニストレータを起動した場合、[クラスタへの接続を開く]ダイアログが表示される。[操作]から[新しいクラスタの作成]を選択し[OK]ボタンをクリックする。すると[新しいサーバー クラスタ ウィザード]が開始されるので、ウィザードに従って設定を行っていく。最初の画面では、記述されている確認事項を確認し「次へ」で進む。

 次の画面では、参加しているドメインを選択し、作成するクラスタ名を入力する。

[コンピュータ名]の選択
 Node1が入力されているので、そのまま[次へ]ボタンで進む。

最初のノードの指定
Node1が自動的に入力されているので、そのまま[次へ]ボタンで進む。

構成の分析中
 クラスタの構成が可能であるかの分析が行われる。ディスク要件などが不適切な状態の場合、エラーが報告され次へ進むことができない。分析結果は画面中央の右側にある[+]を展開すると確認できる。また、同様の情報を[ログの表示]からも確認できる。

クラスタ構成の分析
要件などが不適切な状態の場合、エラーが報告され、その内容が確認できる。

IPアドレス
 クラスタ管理用のIPアドレスを指定する。このIPアドレスは、指定したクラスタ名と結び付く。

クラスタIPアドレスの指定
クラスタ名に対応するIPアドレスを指定する。

クラスタ・サービス・アカウントの作成
 作成済みのMSCS用サービス・アカウントを指定する。

クラスタ・サービス・アカウントの入力
すでに作成済みのMSCS用サービス・アカウント(first\mscsadmin)を指定する。

[推奨するクラスタの構成]の確認
 構成の最終確認を行う。また[クォーラム]ボタンからクォーラムの作成場所と種類を選択することが可能だ。マジョリティ・ノード・セットにおけるMSCSの構成もここから行う。今回は共有ディスクのQ:ドライブを使用するため、[ディスクQ:]が設定されているかを確認しておく。

[推奨するクラスタの構成]の確認
最後に構成の確認を行う。
  (1)[クォーラム]ボタンからクォーラムの作成場所と種類が選択できる。 →[A]

[A]

クォーラム・ディスクと種類の指定
クォーラムの作成場所と種類が選択可能だ。今回は共有ディスクのQ:ドライブを使用するので、[ディスクQ:]が設定されていることを確認する。

クラスタの作成
 インストールが開始されると、クラスタの再分析などが行われ、クラスタ・サービスが形成される。完了後、クラスタ・サービスが自動的に起動する。

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