EclipseでJava版App Engineを始めるための基礎知識Google App Engineで手軽に試すJavaクラウド(1)(2/4 ページ)

» 2009年05月11日 00時00分 公開
[清野克行有限会社サイバースペース]

GAEjアプリ作成のための環境設定

JDKとEclipseのインストール

 使用許諾メールが届いたら、最初にJDK(Java SE開発キット)とEclipseをインストールします。ここまでは環境がそろっている人も多いと思いますが、もしまだの場合は「バージョン別セットアップマニュアル一覧」を参照して、ダウンロードとインストールを行ってください。

Eclipseプラグインのインストール

 GAEj用のプラグインをEclipseにインストールするには、通常のEclipseプラグイン用と同じ手順で問題ありません。Eclipseのメニューから[Help]→[Software Update]を選択すると、図1のような[Software Updates and Add-ons]画面が表示されます。

図1 [Software Updates and Add-ons]画面 図1 [Software Updates and Add-ons]画面

 この画面で[Available Software]タグを選択し、右側の[Add Site]ボタンを押すと、図のようなダイアロクが表示されます。この画面でEclipse 3.4の場合は「http://dl.google.com/eclipse/plugin/3.4」、Eclipse 3.3の場合は「http://dl.google.com/eclipse/plugin/3.3」と入力して[OK]ボタンを押します。すると、図2のようなダイアログが表示されます。

図2 「Plugin」「SDKs」にチェックを入れて[Install]ボタンをクリック 図2 「Plugin」「SDKs」にチェックを入れて[Install]ボタンをクリック

 この画面で「Plugin」「SDKs」にチェックを入れて[Install]ボタンを押し、インストールを開始します。インストールが完了したら、Eclipseを再起動してください。ツールバーに図3のように3種類のボタンが追加されていると思います。

図3 Eclipseのツールバーへボタンが追加された 図3 Eclipseのツールバーへボタンが追加された

 ここまでの作業によってGAEjアプリケーションが作成可能となります。

EclipseでGAEjプロジェクトを作成するには?

 それでは、GAEjプロジェクトを作成しましょう。追加されたボタンの左端にある下記のボタンがGAEjのプロジェクト生成用です。押すと、図4のようなWebアプリケーションプロジェクト生成用のダイアログが表示されます。

図4 [New Web Application Project] 図4 [New Web Application Project]

 [Project name][Package]に「guestbook」と入力し、本稿ではGWTは使用しないので、デフォルトでチェックされている[Use Google Web Toolkit]を外します。使用する場合は、チェックを外す必要はありません。

 その後、[Finish]ボタンを押すと、GAEj用のプロジェクトが生成され、Eclipseの[Package Explorer]に作成されたプロジェクトの内容が表示されます(図5)。

図5 [Package Explorer]にGAEjプロジェクトが表示された 図5 [Package Explorer]にGAEjプロジェクトが表示された

 guestbookServlet.javaをダブルクリックすると、図6のようにサーブレットのソースコードがEclipseのエディタに表示されます。

図6 guestbookServlet.javaの中身 図6 guestbookServlet.javaの中身

 GAEjのプロジェクトは、そのまま実行できる形で生成されます。このまま実行すれば、「Hello, world」が表示されます。ここでは、表示内容を「Yes, We can!」に変更してみます。このサーブレットは、「WEB-INF」フォルダ下に自動生成される「index.html」から呼び出されます。index.htmlは下記のような内容です。

<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN">
<!-- The HTML 4.01 Transitional DOCTYPE declaration-->
<!-- above set at the top of the file will set     -->
<!-- the browser's rendering engine into           -->
<!-- "Quirks Mode". Replacing this declaration     -->
<!-- with a "Standards Mode" doctype is supported, -->
<!-- but may lead to some differences in layout.   -->
<html>
  <head>
    <meta http-equiv="content-type" content="text/html; charset=UTF-8">
    <!--                                           -->
    <!-- Any title is fine                         -->
    <!--                                           -->
    <title>Hello App Engine</title>
  </head>
  <!--                                           -->
  <!-- The body can have arbitrary html, or      -->
  <!-- you can leave the body empty if you want  -->
  <!-- to create a completely dynamic UI.        -->
  <!--                                           -->
  <body>
    <h1>Hello App Engine!</h1>
    <table>
      <tr>
        <td colspan="2" style="font-weight:bold;">Available Servlets:</td>
      </tr>
      <tr>
        <td><a href="guestbook"/>guestbookServlet</td>
      </tr>
    </table>
  </body>
</html>

 もちろん、このままでもアプリケーションをGAEのクラウド環境にアップロードして実行できるのですが、その前にローカルPC上でも実行して動作を確認してみましょう。次ページで、その方法を解説します。

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