[応用編]RSSリーダーWindows Phoneアプリの作り方Silverlightベースで作るWP7アプリ開発入門(6)(3/5 ページ)

» 2011年10月28日 00時00分 公開
[泉本優輝WP Arch]

WPToolkitのWrapPanel、HubTile、TiltEfectを使う

 使用するコントロールは「WrapPanel」「HubTile」「TiltEfect」です。

「WrapPanel」「HubTile」コントロール

 まずは、1つ目のPanoramaItemにHubTileを表示させます。

 WPToolkitをダウンロードし、Microsoft.Phone.Controls.Toolkit.dllを参照に追加します。

 1番目の「PanoramaItem (home)」の中にあるListBoxを削除し、WrapPanelに変更します。

 WrapPanelの中にHubTileを2つ置きます。すると、このようになります。

HubTileの作成 HubTileの作成

 HubTileのTitleプロパティを設定しましょう。WPToolkitにあるコントールの中には、Expression Blendのパネルに表示されないプロパティを持っているコントロールがあります。HubTileも、その1つです。

 Expression BlendのXAMLエディタから、HubTileのTileプロパティをBindingで取得するよう追記します。

<controls:PanoramaItem Header="home">
   <toolkit:WrapPanel>
      <toolkit:HubTile Title="{Binding Header,ElementName = smartsocial}" Height="Auto" Width="Auto"/>
      <toolkit:HubTile Title="{Binding Header,ElementName = core}" Height="Auto" Width="Auto"/>
   </toolkit:WrapPanel>
</controls:PanoramaItem>

 次に、用意した画像をSourceプロパティに設定します。

sumaso.png sumaso.png
core.png core.png

 すると、アニメーション付きのタイルが表示されるようになりました。

画像とタイトルを適用したHubTile 画像とタイトルを適用したHubTile

 今回は、このHubTileをToggleButtonとして扱い、CheckedのときはPanoramaItemsの表示を、そうでない場合は非表示となるように作成します。そのため、ButtonコントロールのContentをTextBlockにしたように、ToggleButtonの中にHubTileを置き、レイアウトを整えました。

HubTileのToggleButton HubTileのToggleButton

「TiltEfect」コントロール

 最後に、TiltEfectを有効化します。今回は、TiltEfectに適応し、アプリ内にあるすべてのコントロールにTiltEfectを掛けるので、PhoneApplicationPageにTiltEfectを有効化します。

<phone:PhoneApplicationPage xmlns="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml/presentation"
  xmlns:x="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml"
  xmlns:shell="clr-namespace:Microsoft.Phone.Shell;assembly=Microsoft.Phone"
  xmlns:phone="clr-namespace:Microsoft.Phone.Controls;assembly=Microsoft.Phone"
  xmlns:controls="clr-namespace:Microsoft.Phone.Controls;assembly=Microsoft.Phone.Controls"
  xmlns:d="http://schemas.microsoft.com/expression/blend/2008"
  xmlns:mc="http://schemas.openxmlformats.org/markup-compatibility/2006"
  xmlns:toolkit="clr-namespace:Microsoft.Phone.Controls;assembly=Microsoft.Phone.Controls.Toolkit"
  d:DesignWidth="480" d:DesignHeight="800" 
    x:Class="atItRSS.MainPage"
    d:DataContext="{d:DesignData SampleData/MainViewModelSampleData.xaml}"
    mc:Ignorable="d"
    SupportedOrientations="Portrait" Orientation="Portrait"
    shell:SystemTray.IsVisible="False"
    toolkit:TiltEffect.IsTiltEnabled="True">
TiltEffectの有効化 TiltEffectの有効化

 ここまで出来れば画面の完成です。いったん、ビルドしてみましょう。PanoramaのスクロールやTiltEfectなどが確認できるはずです。

Panoramaコントロールの完成 Panoramaコントロールの完成

アプリの挙動「ビヘイビア」を使う

 ここまでアプリの画面を作成してきました。ここからはアプリの挙動「ビヘイビア」を使いましょう。今回は、ToggleButtonがCheckedのとき、PanoramaItemが表示されるようにします。

 まず、ToggleButtonの共通プロパティにあるIsCheckedにチェックを入れて、デフォルトの値を「True」とします。

ToggleButtonの初期値の設定 ToggleButtonの初期値の設定

 ToggleButtonにChangePropertyActionビヘイビアを設置し、トリガ「ToggleButtonがCheckedのとき」共通プロパティ「smartsocialのVisibilityをVisibleにする」と定義します。

ChangePropertyActionの設定 ChangePropertyActionの設定

 同様にUncheckedのとき、VisibilityをCollapsedにすると定義します。これでToggleButtonの挙動を定義しました。

 実行してみましょう。ToggleButtonの状態によってPanoramaItemが表示されたり消えたりします。

ToggleButtonの状態によって表示数の変わるPanoramaItem ToggleButtonの状態によって表示数の変わるPanoramaItem

 これまでExpression Blendのさまざまな機能を使って、アプリを作り込んできました。中でも「ビヘイビア」は、プロパティを変更したり、アニメーションをキックしたりとても便利なものです。

 次ページからは、ビヘイビアを自作し、このサンプルに組み込んでみましょう。

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