続いて、JavaFXの今後について語るのはVice PresidentであるNandini Ramani氏。
Windowsを皮切りに対応プラットフォームを拡大してきたJavaFXは、すでに多くの企業で採用実績があり今後の広がりに期待しているとのこと。
また現在オープンソース実装となっているOpenJFXを使うことでOS X/Mac OS X用のアプリケーションとしてパッケージしてAppStoreへリリースすることもできるのでぜひ試してほしいとのことだ。サーバサイドでは確固たる地位を確立しているJavaだが、JavaFXを手掛かりにデスクトップやモバイルに進出したいという強い想いが見えた。
次いで、JavaFXの3Dや印刷対応、Linux向けリリースも予定しているScene Builder1.1に触れながらJava SEと歩調を合わせたロードマップを示し、今後応用可能な範囲はさらに広がっていくことを伺わせた。
JavaFXは現在オラクルが主導して仕様策定・実装を進めているがJava SE 9リリースのタイミングでJCPを通じて標準化することになるという。
JavaFXのエバンジェリストであるJim Weaver氏は最新の事例やデモを披露した。
デモに使ったのはWindowsのタブレット端末「Surface」。最近開発者にはMacが人気だが、Windowsやタッチパネル対応アプリケーションも作ってほしいという想いが垣間見えた。
最初にJavaFX 3Dの応用例として見せたのはJavaOne 2012でも紹介したnavis社の事例だ。倉庫のコンテナを3Dでビジュアライズしたもので、モデリングはプロが慣れ親しんでいるMayaで行っているとのことだ。
3D CGは別段新しくはない技術だがマルチプラットフォームのアプリケーションをシンプルに作れるのはJavaならではだ。
続いてJavaFXの技術者Jasper Potts氏がJavaFX 3Dで表現する、さまざまな形状、ライティングといったプロセスを説明した。
コード例からテクスチャのマッピングやバンプ(凹凸)、光源、カメラワークといった表現が驚くほど簡単に実装できることが分かる。
最後に紹介したのは、Java FXコミュニティのサイトだ。多くのサンプルコードや技術ブログ、プレビューバージョンのリンクなどがあり、ぜひ購読や投稿をしてほしいと促した。そして最新のJava 8やJavaFX 3Dの実装はプレビューリリースが、すでに利用できるので今すぐ試してほしいと日本で流行のネタを使って呼び掛けた。
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