TestFlight+JenkinsでiOSアプリのベータ版配信を自動化するiOSアプリ開発でもCI/継続的デリバリしようぜ(4)(1/4 ページ)

現代の開発現場において欠かせないCI/継続的デリバリを、iOSアプリ開発に適用するためのツールやノウハウを解説する連載。今回は、iOSアプリのベータ版配信サービスTestFlightの概要と使い方、Jenkinsと組み合わせたベータ版配信の自動化手順について。

» 2014年06月18日 18時00分 公開
[諏訪悠紀アンダースコア]

継続的デリバリでアプリの価値を高めよう

「iOSアプリ開発でもCI/継続的デリバリしようぜ」のインデックス

連載目次

 前回の「Jenkinsでビルド・テスト・カバレッジ出力・コード静的解析を自動化する」では、iOSアプリのビルドやテストをJenkinsを使って自動化する方法について解説しました。

 今回は、iOSアプリのベータ版配信サービスである「TestFlight」の使い方を解説します。さらにTestFlightとJenkinsを組み合わせて、ベータ版の配信を自動化する手順も解説します。

 今回紹介する手法でiOSアプリを継続的にデリバリすることで、周りの人にアプリを触ってもらう機会を増やせます。

 触ってもらう機会が増えると、「ここが使いづらい」「ここはこうした方がよい」といったようなフィードバックがもらえるようになります。その結果、アプリをより良くするために必要なことが見え、その点を改善することによって、アプリの価値や品質を高めていくことができますので、ぜひ今回の記事で紹介するTestFlightを活用してみてください。

iOSアプリのベータ版配信サービス「TestFlight」とは

 TestFlightはiOSアプリの配信をサポートするWebサービスです。米国のBurstly社が運営しており、2014年2月に米アップルに買収されました。

 また先日開催されたWWDC 2014で、iTunes App StoreでTestFlightを使ったベータ版配信機能が追加されるとの発表がありました。具体的なリリース日はまだ決まっていませんが、Burstly社がアップル傘下に加わったことで、今後はさらに強力なサービスになることが期待できそうですね。

TestFlightアカウントの新規登録

 それでは、TestFlightのアカウントを作成しましょう。まずは、こちらにアクセスし、右上のメニューの「Sign up」をクリックしてください。

図1 TestFlightのWebサイト

 次にサインアップ画面が表示されるので、アカウント情報を入力していきます。iOSアプリのアップロードを行うアカウントを作成したいので、「Developer」のスイッチをONにしてください。

図2 TestFlightのサインアップ

TestFlightの設定

チームの作成

 サインアップが完了すると、ダッシュボード画面が表示されます。TestFlightではiOSアプリをチーム単位で配信するので、まずはチームを作成しましょう。「Create new team」をクリックしてください。

図3 TestFlightのダッシュボード

 チームの作成画面が表示されるので、任意のチーム名を入力してください。

図4 TestFlightのチーム作成

 チームの作成が完了すると、アップロード画面が表示されます。

図5 TestFlightのアップロード

デバイスのUUIDの登録

 TestFlightでiOSアプリを配信するには、配信したいデバイスのUUIDをProvisioning Profileに登録しておく必要があります。デバイスのUUIDを取得するには大きく分けて3通りの方法があります。

  • 【1】XcodeのOrganizer

 デバイスをMacに接続し、XcodeのOrganizerでUUIDを確認する方法です。開発者の手元に登録したいデバイスがある場合、一番手っ取り早い方法です。

  • 【2】iTunes

 デバイスをMacに接続し、iTunesでUUIDを確認する方法です。テスターが所有しているMacにXcodeが入っていない場合は、こちらの方法が有効です。

  • 【3】TestFlight

 TestFlightのチームにテスターを招待し、UUIDを確認する方法です。デバイスのみで作業ができるので、テスターがMacを所有していない場合は、こちらの方法が有効です。

 今回は、TestFlightならではのチームにテスターを招待する方法で登録してみましょう。

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