UnityアプリをWebGL、UWP、Android、iOS用としてビルドしてみたゲーム開発初心者のためのUnity入門(終)(5/5 ページ)

» 2017年06月27日 05時00分 公開
[薬師寺国安PROJECT KySS]
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AndroidとiOS用にビルドして確認

 Unityでは、AndroidやiOSなどのプラットフォームに書き出すことも可能だ。ここでは、AndroidとiOSへのビルドの方法を解説しよう。AndroidやiOSへビルドする場合は、前述のように、Unityをインストールする時点で、コンポーネントに「Android Build Support」と「iOS Build Support」にチェックを入れておく必要がある。だが、Unityの「変更」からオプションを追加してもよい。

Android用にビルド

 Android用にビルドするには、事前にJDKやAndroid Studioのインストールが必要だ。この点に関しては、下記記事を参照してほしい。ただし、JDKやAndroid Studioは、記事執筆時点からバージョンアップしているので、適宜対応を変えてほしい。

 Unityメニューの「File」→「BuildSettings」と選択する。図12の画面から、Androidを選択する(図23)。

図23 Androidを選択した

 図23の画面から、左隅下の「Switch Platform」ボタンをまずはクリックする。これには、マシンのスペックにもよるが、結構時間がかかる。現在選択しているプラットフォームに変更が適用される。次に、その横にある「Player Settings」をクリックする。すると図25の画面が表示される。

図24 Player Settingsの画面

 図24では、「Other Settings」から、「Identification」の「Package Name」を適当な名前にしておく。ここが、デフォルト値のままではエラーが出てビルドできないので注意してほしい。次の「Minimum API Level」では、Android端末のOSのバージョンを指定する。筆者の持っている「Galaxy S6」はAndroidのバージョンが6なので、「Android 6.0」を選択している。

 実機とPCを接続して、図23の「Build And Run」をクリックする。ファイル名を保存する画面が表示されるので、今回は「CharaWithUnity」というファイル名にして「保存」をクリックした。

 ビルドが終わるとUnityのロゴが表示され、図25のようにビルドしたプロジェクトが表示される。

図25 Android端末に表示されたプロジェクト

 実際に動かしたのが動画5だ。

動画5 Android端末で動かした動画

iOS用にビルドしてみた

 筆者はMacを持っていないため、直接ビルドしてiPhoneで確認することはできないが、図23の画面で「Platform」に「iOS」を選択してビルドすると、エラーは出るが、Windows上でもXcode用のファイルの書き出しが行えるようだ。

 また、Macを持っていなくても、「Unity Cloud Build」を使用するとクラウド上でXcodeへのビルドが可能なようだ。興味のある方は試してみるといいだろう。

最後に

 以上で17回にわたったUnityの入門連載は終わりだ。いかがだっただろうか。入門編ということで、あえてゲーム性が少ないないものを作ったが、紹介したのはゲームの土台となる機能なので、十分に理解しておいてもらいたい。

 C#を使ってプログラミングすることは、多くはなかったが、実際に本格的なゲームを作るとなると、ある程度のスクリプトは書く必要がある。本連載ではC#と同時にUnity Script(JavaScript)のコードも併記している。C#が難しいと思われる方は、初心者にも分かりやすい、Unity Scriptを使ってもいいだろう。

 長い間のお付き合い、ありがとうございました。

参考文献

■更新履歴

【2017/6/26】Windows 10、Unity 5.6に対応しました。


ユニティちゃんライセンス

このコンテンツは、『ユニティちゃんライセンス』で提供されています

著者プロフィール

薬師寺 国安(やくしじ くにやす) / 薬師寺国安事務所

薬師寺国安事務所代表。Visual Basicプログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。

1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。

1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット「PROJECT KySS」を結成。

2003年よりフリーになり、PROJECT KySSの活動に本格的に参加。.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。

Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindowsストアアプリを多数公開中。

Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)。

Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)。

Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)。

Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development(Oct 2014-Sep 2015)。


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