ブラウザーで「http://node01.ec2.tokyo/」にアクセスしてみると、WordPressのインストール画面が表示されます。
データベース接続用の設定値を入力します。
下記の画面が表示されれば、MySQLとの接続に成功しています。
WordPressのインストール画面でサイトの情報を入力し下記画面が表示されればインストールは完了です。
ログインすると、WordPressの管理用画面が表示されます。
試しに投稿してみましょう。
サイトを見てみると、投稿に成功していることが分かります。
これで、Chefによって自動的にWordPress環境が構築できるようになりました。
本連載は「普段コードを書かないサーバー管理者が、ノンプログラミング感覚(あくまでも感覚です)でChefを使うことができるようになる」ことをゴールとしていました。本連載の内容が活用できるようになるだけでも、サーバー構成管理の作業はぐっと省力化されるはずです。
最後に、より高度なことができるようになるためのポイントを以下に示します。
例えば、特定のカーネルモジュールを削除してからパッケージインストールする手順があったとします。この場合、該当するファイルがすでにない状態ですと、エラーになります。Chefは実行済みの処理をパスしてくれる機能がありますが、コマンドで実行したものに対しては判定ができませんので、エラー処理は自分で書くことになります。
また、今回はプログラミングぽくならないように、あえて「DSLのみで完結させる」ことを前提としてレシピを書いてきました。実際の運用現場では、条件分岐や繰り返し処理を使って、より高度なレシピが使われています。
恐らく日本で最初に出版されたChefの解説書である『入門Chef Solo』(伊藤直也著、達人出版会刊)という本があります。本連載では現状に即してchef zero/knife zeroを使用しており、かつWindows環境で開発することを前提に記載していますので、多分に差異がありますが、cookbookの書き方について深く掘り下げて書かれている本としては現在でもこちらの本が有効だと思います。
これはChefに限った話ではありませんが、一人で続けていくのは困難です。周囲にChefユーザーがいることで、教え合ったり、レシピの相互活用ができるようになったりしますので、上達速度が加速します。
また初回実行でエラーが全く出ないことは“まれ”です。Chefは比較的エラー文が分かりやすいので、「エラーが出たら修正してまた実行」というふうにどんどん書いて実行を繰り返していきましょう。
本連載が一人でも多くのサーバー管理者の役に立つことを願っております。ありがとうございました。
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