失敗は恐れるものではない。学び、経験し、共有するものだGo AbekawaのGo Global!〜Maverick Shih編(3/4 ページ)

» 2015年09月28日 05時00分 公開

アジアの島国から世界を目指すべき理由

阿部川 BYOCグループで社長を勤めているシーさんに伺います。「社長の役割」とはどんなことだとお考えですか?

シー氏 (長い沈黙があって)とてもいい質問だと思います。ちょっと考え込んでしまいました(笑)。

 社長の第一の役割は、ナビゲーターです。BYOCグループの社員たちは大きな方向性は分かっていますし、社会にはさまざまなビジネスチャンスが存在することも分かっています。その中にあって、「どのようなビジネスモデルを構築すれば、達成したい目標に到達できるか」「どのようにすれば成長し続けるビジネスモデルを描けるか」についてナビゲーションをするのが社長の役割です。

 第二は、さまざまな能力を持った人材を適材適所に配置することです。ビジョンを分かち合い、チームに浸透させていける人材を採用し、彼らが成長できるようなフィールドを提供することです。

 第三は多くの機会を与えることです。台湾は小さな国なので、クラウドやIoTのビジネス市場を国内だけに限定してしまうと、市場も小さくなります。ですから、視野を広く持ち、より多くのビジネスの機会を台湾で働くエンジニアに与えることが重要なのです。

阿部川 シーさんはビジネスのターゲットをグローバルに広げるだけではなく、人がグローバルな視点を持つことを推奨していますね。

シー氏 もちろんです。私たちの最大のチャレンジは、日本同様に「島国である」ということです。隣国が地続きのヨーロッパなどに比べると外国との行き来が簡単ではないからこそ、外に出ていくこと、自分たちとは違うさまざまな国で学ぶことが、とても大切なのです。

 米国は市場が広大かつ技術水準が高いので、高水準な事例が数多く存在します。それに対し台湾は人口約2300万人ですから、国内の事例が必ずしも世界で通用するとは限りません。ですから、サービスであれ、人であれ、世界の他の地域を念頭に置くことが大切なのです。

シー氏から読者へのメッセージ「日本のエンジニアに大切なのは、まずは恐れずに英語を話すこと」

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