本連載では、IT企業の最前線で活躍するトップエンジニアに、学生時代に行った就職活動の内容や、これから就職活動を行う学生へのアドバイスを聞いていきます。今回は、学生向けGit勉強会の開催に向け中心的な役割を担った国分佑樹氏に、就活生に向けたメッセージを伺った。
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本連載「まだ君は間に合う! 現役エンジニアに聞く、学生のときにやっておくべきこと」では、IT企業の最前線で活躍するトップエンジニアに、学生時代に行った就職活動の内容や、これから就職活動を行う学生へのアドバイスを聞いていきます。
IT企業の最前線で活躍するトップエンジニアは学生時代にどのような就職活動を行っていたのだろうか。今回は、ミクシィ主催で11月15日に開催された学生向けイベント「git challenge」の会場にお邪魔し、同イベントの開催に向け中心的な役割を担った国分佑樹氏に、就活生に向けたメッセージを伺った。
編集部 本日のgit challengeイベントは、国分さんのアイデアで開催することになったと聞きましたが、開催に至った経緯を教えてください。
国分氏 もともと、「Git(分散型バージョン管理システム)を題材にしてチャレンジイベントを開催する」というアイデアは、会社のアイデア帳にリストアップされていたもので、私自身の発案ではありません。たまたま最近担当した業務の中で、「複雑化したGitのリポジトリを改善する」という困難な課題に直面しました。その際に「Gitを題材にして難易度が高いチャレンジ問題を策定できるのではないか」と確信し、今回のイベントの開催を提案しました。
編集部 今回のgit challengeはどのような内容のイベントですか?
国分氏 ミクシィでは、学生の皆さんに面白いスキル体験をし、交流を深めてもらうことを目的にチャレンジイベントを開催しています。今回のイベントは、「Gitリポジトリに問題が発生している」事態を想定し、その問題を解決する方法や速さを競い合うものです。本日は、21人の学生の皆さんに参加していただき、無事開催することができました。
編集部 ご自身が学生の時に、こういうイベントがあったら参加したと思いますか?
国分氏 はい。もちろん参加したと思います。実は私も、学生の時に同じチャレンジシリーズの「Scrap Challenge」に参加したのが縁で、ミクシィに入社したので。
編集部 あらためて、入社してから現在までどのような仕事を担当してきたのか教えてください。
国分氏 入社したのは2014年の春です。その後SNS mixiのチームに配属され、研修終了後すぐに、先輩社員の指導を受けながら、Googleと連携してmixiにログインできる機能を開発する作業に取り組みました。その後は、スマートフォン向けページを高速化するなどmixiのパフォーマンスを改善する業務を担当し、サイトのリニューアルにも関わりました。
現在は、mixiの外見やレイアウトの開発を効率化するなど、Webフロントエンドの技術的な課題を解消するチームで働いています。例えば、最近mixiでは、6万行にも上っていたCSSを、CSSプリプロセッサー「LESS」の環境に移行する作業を進めていたのですが、その技術的な作業を担当しました。CSSは大規模化すると開発や管理が難しくなりますが、LESS化によって効率化できます。
編集部 そもそも、どのようなきっかけでエンジニアを目指したのですか?
国分氏 私は高等専門学校の出身です。3年生の時に、学生寮のインターネット接続用ルーターのメンテナンスを任されることになり、それがプログラミングとの最初の出会いです。最初は苦労してメンテナンスしていましたが、そのうちプログラムの働きが次第に分かるようになります。その経験からプログラミングに関するさまざまなことに興味が広がって、エンジニアを目指すようになりました。
編集部 就職活動の際には、どのような企業を候補に選びましたか?
国分氏 基本的には、Web関連企業を中心に候補を検討しましたが、1社だけSIerも候補に入れました。その会社は、ソフトウエア開発プロセスの改善に積極的に取り組んでおり、開発プロセス改善に関連する認定資格を持つエンジニアが多いことをアピールしていました。それは私にとって非常に興味がある取り組みなので、候補に選びました。
編集部 開発プロセス改善の取り組みに興味を持ったきっかけは何ですか?
国分氏 はっきりとしたきっかけは思い出せませんが、プログラミングを学んでいくうちに、きれいなプログラムを書くことに興味を持つようになったのを覚えています。私自身、リファクタリングのように「プログラミングを重ねていくうちに、どこかで最初からやり直さなければならない」やり方がすごく嫌いで、「どうすれば着実にプログラミングを積み重ねていって価値を高められるか」に常に気を付けていました。それが、開発プロセス改善への興味につながったと思います。
先ほどのCSSをLESSに置き換える取り組みも、きれいなプログラミングを志向することにつながっていると思います。
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