クラウド時代の混在したシステムのバックアップを、速く簡単に──。Arcserve Japanが、統合バックアップソフトの新バージョン「Arcserve UDP v6」を発表した。仮想化統合基盤に関わる要件や事業継続性対策の課題をカバーする機能を強化し、中規模企業層へ訴求する。
Arcserve Japanは2016年2月3日、イメージバックアップ用ソフトウェアの最新版となる「Arcserve Unified Data Protection v6」(以下、Arcserve UDP v6)および「Arcserve Backup r17」を発表した。それぞれ、2016年2月29日より受注を開始する。
Arcserve UDPは、仮想/物理/クラウドが混在する複雑なシステム環境におけるバックアップ需要をカバーする、中小規模環境向けの統合バックアップ/リカバリーソリューション。仮想環境、物理環境、WindowsやLinuxが混在するサーバ環境のバックアップとリストアを一つのツールで統合管理でき、継続的な増分バックアップや重複排除機能によって、ディスク容量を抑えながら多くのバックアップ世代を残せる特徴を持つ。
新バージョンのArcserve UDP v6では、復旧ポイントを直接参照する即時復旧対策用仮想マシンを作成できる「インスタントVM機能」、他社運用管理ツールとコマンド経由でジョブを連携できる「バックアップ運用自動化機能」、RPS(復旧ポイントサーバ)へのバックアップやLinux仮想マシンのファイル単位リストアに対応した「エージェントレスでのLinuxバックアップ機能」など、中堅規模までの企業が抱える複雑化したシステム基盤の保護と、事業継続計画/災害復旧(BCP/DR)対策の課題に応える機能を強化した。
また、各機能にチューニングを施し、全体的なパフォーマンスも向上させた。前バージョンのArcserve UDP v5と比べ、物理サーバの復旧に必要なディスク読み取り時間、仮想マシンの復旧に必要なスループット、復旧ポイント(バックアップ)の作成に必要なコピー速度をそれぞれ高めている。
価格は、物理サーバ(またはソケット)ライセンスで10万円(税別、1年間の保守サポートを含む)から。
併せて、統合テープバックアップ機能をサポートする「Arcserve Backup r17」もリリースする。価格は、物理サーバ(またはソケット)ライセンスで15万円から。
Arcserve Backup r17は、復旧ポイントをLTO-7テープへも残す「D2D2T(Disk to Disk to Tape)バックアップ」に関わるスケジューリングや監視機能が強化され、Arcserve UDP v6が持つ統合管理コンソールで一元管理できるようにした。
また、Exchange Server環境のバックアップに必要だったバックアップカタログの作成を不要にし、バックアップ/リストア時間を短縮させる「Exchange Serverの詳細リストアユーティリティ」を新機能として搭載した他、「VMware vSphere」の最新環境である「vSphere 6.0 Update 1」および「VDDK 6.0 Update 1」「VVOL(Virtual Volumes)」への対応、大容量HDDでの運用をサポートする「4Kセクターのネイティブ対応」などの機能拡張を行った。
「Arcserve UDPは、管理するデータ総量が数十TBまでの中小規模向けに特化し、物理環境と仮想環境、WindowsとLinuxが混在する複雑なシステムのバックアップを単一の製品で管理できるのが強み。新バージョンでは特に、中小規模層が望む“仮想+クラウド環境”と“災害対策”の機能拡充に力を入れた。災害/障害時を想定したシステム復旧機能を標準機能で実現するため、BCP/DR対策の必要性を強く認識するものの、これまで高価で手が付けられなかった企業に強く勧めたい」(Arcserve Japanの江黒研太郎社長)
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