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» 2016年06月24日 05時00分 公開

ザッカーバーグになりたい女の子――文系新卒はいかにして3年でベストエンジニアに輝いたか?まだ君は間に合う! 現役エンジニアに聞く、学生のときにやっておくべきこと(8)(2/3 ページ)

[竹内充彦, 聞き手:@IT編集部,@IT]

講座でプログラミングを学び、ハッカソンにも参加

 今どきは、文系の学生を新卒で採用し、プログラミングの知識やスキルの習得を入社時研修でしっかりと行うIT企業も多い。

 しかし、栗山さんの夢は「IT企業に就職したい」のではなく、「エンジニアになりたい」だった。

 今からでも遅くはない。でもスタートは少しでも早い方がいい。そこで栗山さんは「0からのプログラミング講座」に参加した。大学3年生の夏のことである。

 同講座は未経験者を対象に、1週間かけて、プログラミング言語PHPや、Webページを記述するためのマークアップ言語HTML、データベースの基礎などを学ぶというもの。栗山さんのような文系出身の就活生はもちろんのこと、非IT企業からIT企業への転職を図る社会人も参加していたという。

 「私のような文系出身者でも基礎の基礎を学べました」

 栗山さんのアクションはそれだけでは終わらなかった。

 翌年のお正月に、スクールの講師らが主催するイベント「“書き初め”ならぬ“プログラミング初め”大会」が開催されることを知り、参加したのである。いわゆるハッカソンである。

 ハック(hack)+マラソン(marathon)からの造語であるハッカソン(Hackathon)は、、参加者が一定の時間内にプログラムの開発やサービスの考案を行い、その技能やアイデアを競う催しのことだ。

 栗山さんが参加したイベントも、学生や社会人が幾つかのチームに分かれて、課題となるプログラムを企画・開発し、発表するというものだった。

 イベントの会場には、協賛会社のエンジニアや人事担当者もおり、いろいろな話を聞くことができたし、「オフィスに遊びに来ませんか?」と声をかけてくれる企業もあった。

 「堅苦しくないカタチでIT企業のオフィスを見学できたのは、大きな収穫でした」

 その中の1社に、栗山さんが就職先として選んだウエディングパークもあった。

 「どの会社のエンジニアも『仕事が楽しい』とは話してくださるのですが、その理由までは、あまり語ってくださいません。ところがウエディングパークのエンジニアたちは、仕事が楽しい理由を、こちらから質問する前に幾つも話してくれたので、『本当に仕事を楽しんでいるんだ』と分かりました」

入社3年でベストエンジニア賞を受賞

 栗山さんが選んだウエディングパークは、業界最大級のクチコミ件数を誇る結婚式場のクチコミサイト「ウエディングパーク」などを企画・開発・運営している会社だ。

 結婚式場クチコミサイトの企画・運営ということもあってか、多くの女性が活躍しているのも同社の大きな特徴だ。エンジニアの男女比は50対50と、他のIT企業に比べて圧倒的に女性比率が高い。

 栗山さんは、1年目はベテランエンジニアである先輩の指導のもと、実務を通じてプログラミングの基礎を学んでいった。いわゆるメンター制度だ。

 「担当してくださった先輩が、とても優しい方で、プログラミング用語も分からない私に対して、根気強く教えてくださいました」

 栗山さんは先輩から、最初のうちはプログラムの処理内容を明確化するために、まず手順を日本語の箇条書きで書いて来るように言われた。そこで、「もし、○○が△△より大きければ、変数◇◇の値を1増やす」といったテキストを書き並べながらプログラムを組み立てていった。それに対して先輩が、誤りを指摘したり、より効率の良い処理手順をアドバイスしてくれたという。

 通常ならばプログラミング言語で書かれたソースコードに対して、先輩や上長が行う「コードレビュー」を日本語で行った格好だ。PHPの基礎的な文法は覚えていた栗山さんだが、それだけではプログラムの「仕組み」の部分を組み立てることはできない。最初の1年間で、プログラムをどう組み立てていくかというアルゴリズムや、処理するべきデータの構造といった仕組み作りに必要な知識を、しっかりと身に付けられた。

 2年目に入ると栗山さんは独り立ちし、「ウエディングパーク」のサイト上における検索機能の実装プロジェクトのメンバーとして実務を担当するようになる。

 そして迎えた3年目。栗山さんが任されたのは、アドネットワークGoogle AdWordsを利用して、Googleの検索結果などに掲載する広告在庫管理システム、および広告掲載のためのアカウント管理システムの新規開発だった。しかも開発は栗山さん1人に任されたのだ。

 「純広告ベースでの同様のシステムが既に社内に存在していたので、それを参考にしながら開発していきました」

 純広告とは、Google AdWordsのようなアドネットワークを介さず、サイトの広告枠を直接広告主に販売するタイプの広告のことだ。そうした既存システムがあったとしても、入社3年目のエンジニアにとっては、かなり高めのハードルだった。にもかかわらず、栗山さんは見事に完成させたのだった。

 同社では半年に1回、エンジニアや営業など、各職種から優秀者を1人選び、表彰する制度がある。栗山さんは、広告在庫管理システムの開発などが高く評価され、ベストエンジニア賞を手にした。

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