CSSは、テキストやイメージなどのHTMLの要素の見栄えを設定します。例えば、「背景の色を黄色にする」、「文字のサイズを12ピクセルにする」など、「見栄え=スタイル」に関する部分は、すべてCSSで指定します。
前の項目では、CSSのコードを作成して、見出し1の文字色を赤にしました。このようなスタイルの設定をCSSルールと呼びます。
セレクターとプロパティ
CSSで設定したスタイルをHTMLに適用するときに、どの要素に対して適用するのかを指定します。この指定する部分のことをセレクターと呼びます。
●セレクターをHTML要素にする(タイプセレクター)
セレクターには、「h1」や「p」、「body」などのHTML要素を指定できます。h1をセレクターにした場合は、HTMLドキュメント内のh1要素が設定されているテキストに対してCSSルールが適用されます。
●セレクターを独自の名前にする(クラスセレクター。IDセレクター)
セレクターとして「menu」などの独自の名前を使うことができます。この場合は、CSSルールを適用したいHTMLの要素に対して、セレクター名を記述します。
プロパティとプロパティ値
プロパティ(属性)とは、設定する具体的なスタイルの種類を指します。プロパティ値とは、プロパティに設定する値のことです。
●具体的な内容は宣言部分に記述する
プロパティにプロパティ値を設定することを宣言と呼びます。プロパティと値の間に「:」(コロン)を付けることで、プロパティに値が設定されます。宣言の最後には「;」(セミコロン)を付けます。
セレクターを使ってCSSを適用しよう
セレクターには、CSSルールを適用する対象を指定する働きがあります。セレクターは、直接、HTMLの要素名を指定するタイプと、独自の名前をセレクター名とするタイプがあります。
タイプセレクター
タイプセレクターは、bodyやh1などの要素名をそのままセレクターとして使用します。例えば、h1をタイプセレクターとして設定しておくと、HTMLドキュメント内のすべてのh1要素にCSSルールが適用されます。
見出しを設定するh1、h2の各要素と、段落を設定するp要素の文字色を設定する例です。この場合、HTMLドキュメントに記述されたすべてのh1、h2、p要素に対して、それぞれCSSルールが適用されます。
クラスセレクター
クラスセレクターは、任意の名前をセレクターとして使うことができます。適用したい要素には、class属性にセレクター名を設定することでCSSルールを適用します。
クラスセレクターを設定するときはセレクター名の前に「.」(ピリオド)を付ける決まりになっています。ここでは、redというセレクター名を持つCSSルールを作成して、HTMLドキュメントのp要素に適用してみることにします。
idセレクター
idセレクターは、クラスセレクターと同様に任意の名前をセレクターとして使うことができます。ただし、idセレクターは、「1つのページにつき一度しか利用できない」という制限があります。なので、ページのヘッダーやフッターなど、ページ上に1つしか存在しない要素に対してCSSルールを適用したい場合に使用します。
idセレクターは、任意のセレクター名の前に「#」(シャープ)を付けます。HTMLの要素に適用するさいは、開始タグの内部でid属性を使用して「id="idセレクター名"」のように記述します。
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