【 free 】コマンド――メモリの利用状況を表示するLinux基本コマンドTips(125)

本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、メモリの利用状況を表示する「free」コマンドです。

» 2017年07月07日 05時00分 公開
[西村めぐみ@IT]
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 本連載では、Linuxの基本的なコマンドについて、基本的な書式からオプション、具体的な実行例までを分かりやすく紹介していきます。今回は、メモリの利用状況を表示する「free」コマンドです。

freeコマンドとは?

 「free」はシステムの物理メモリとスワップメモリの使用量、空き容量を表示します。



freeコマンドの書式

free [オプション]

※[ ]は省略可能な引数を示しています





freeの主なオプション

短いオプション 長いオプション 意味
-b --bytes メモリの量をバイト単位で表示する
-k --kilo メモリの量をKB単位で表示する(デフォルト) ※
-m --mega メモリの量をMB単位で表示する
-g --giga メモリの量をGB単位で表示する
--tera メモリの量をTB単位で表示する
-h --human 読みやすい単位で表示する
--si 単位を換算する際に1024ではなく1000で割って計算する
-l --lohi LowメモリとHighメモリの状況も表示する ※※
-t --total 物理メモリとスワップメモリの合計を示す行も表示する
-s 間隔 --seconds 間隔 再出力の間隔を「ss.tt秒」で指定する(デフォルトは1回出力して終了する)
-c 回数 --count 回数 再出力する回数を指定する(デフォルトは1回出力して終了する)

※-kや-m、-g、--teraなどを指定すると、単位換算の計算結果が1を下回った場合に0と表示される(切り捨て表示)。
※※LowメモリとはLinuxカーネルが使用する領域を指し、Highメモリとはプロセスが使用するメモリ領域をいう。




メモリの利用状況を表示する

 「free」でシステムの物理メモリとスワップメモリの使用量、空き容量を表示します(画面1)。

 出力はKB単位です。単位は「-m」(MB単位)や「-g」(GB単位)などで指定できます。「-h」を選ぶと、数値に応じて自動的に“読みやすい”単位で出力します。

コマンド実行例

free画面1

free -h


画面1 画面1 freeを実行したところ


一定間隔ごとに再表示する

 freeコマンドはメモリの状況を1回出力後、すぐ終了しますが、「-c」で再表示する回数、「-s」で再表示の間隔を指定できます(画面2)。

コマンド実行例

free -n 5

(5回表示する)

free -s 3

(3秒間隔で表示する([CTRL]+[C]で終了))

free -s 3 -n 5

(3秒間隔で5回表示して終了する)


画面2 画面2 表示間隔を指定したところ


筆者紹介

西村 めぐみ(にしむら めぐみ)

PC-9801NからのDOSユーザー。PC-486DX時代にDOS版UNIX-like toolsを経てLinuxへ。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『はじめてでもわかるSQLとデータ設計』『シェルの基本テクニック』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。


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