本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、メモリの利用状況を表示する「free」コマンドです。
本連載では、Linuxの基本的なコマンドについて、基本的な書式からオプション、具体的な実行例までを分かりやすく紹介していきます。今回は、メモリの利用状況を表示する「free」コマンドです。
「free」はシステムの物理メモリとスワップメモリの使用量、空き容量を表示します。
free [オプション]
※[ ]は省略可能な引数を示しています
短いオプション | 長いオプション | 意味 |
---|---|---|
-b | --bytes | メモリの量をバイト単位で表示する |
-k | --kilo | メモリの量をKB単位で表示する(デフォルト) ※ |
-m | --mega | メモリの量をMB単位で表示する |
-g | --giga | メモリの量をGB単位で表示する |
--tera | メモリの量をTB単位で表示する | |
-h | --human | 読みやすい単位で表示する |
--si | 単位を換算する際に1024ではなく1000で割って計算する | |
-l | --lohi | LowメモリとHighメモリの状況も表示する ※※ |
-t | --total | 物理メモリとスワップメモリの合計を示す行も表示する |
-s 間隔 | --seconds 間隔 | 再出力の間隔を「ss.tt秒」で指定する(デフォルトは1回出力して終了する) |
-c 回数 | --count 回数 | 再出力する回数を指定する(デフォルトは1回出力して終了する) |
※-kや-m、-g、--teraなどを指定すると、単位換算の計算結果が1を下回った場合に0と表示される(切り捨て表示)。
※※LowメモリとはLinuxカーネルが使用する領域を指し、Highメモリとはプロセスが使用するメモリ領域をいう。
「free」でシステムの物理メモリとスワップメモリの使用量、空き容量を表示します(画面1)。
出力はKB単位です。単位は「-m」(MB単位)や「-g」(GB単位)などで指定できます。「-h」を選ぶと、数値に応じて自動的に“読みやすい”単位で出力します。
free(画面1)
free -h
freeコマンドはメモリの状況を1回出力後、すぐ終了しますが、「-c」で再表示する回数、「-s」で再表示の間隔を指定できます(画面2)。
free -n 5
(5回表示する)
free -s 3
(3秒間隔で表示する([CTRL]+[C]で終了))
free -s 3 -n 5
(3秒間隔で5回表示して終了する)
西村 めぐみ(にしむら めぐみ)
PC-9801NからのDOSユーザー。PC-486DX時代にDOS版UNIX-like toolsを経てLinuxへ。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『はじめてでもわかるSQLとデータ設計』『シェルの基本テクニック』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。
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