それでも、「やっぱり仕事は楽しいなんて思えない」という方も多いでしょう。そんな場合は、無理に「楽しい」と思い込む必要はありません。
その場合は、「楽しく仕事ができたらいいな」と、どこかしらで軽く意識しながら、「今の仕事を一生懸命にやる」ことが1番なのかなと思います。「なんだよ、結局、今の仕事に向き合わなければいけないのかよ。それじゃあ、全然変わんないじゃないか」と思うかもしれませんが、現状は現状として受け入れつつも、「楽しく働きたい」と軽く意識しておくこと。
「人の意識」というのは、物事の見え方を変える上でかなり重要です。「仕事なんてどうせつまんねぇよ」と思っている人は、物事がそのように見えるし、「ひょっとしたら、楽しくてもいいのかも」と思っている人は、そのように見える。
なぜなら、人は物事を「事実がどうか」ではなく、「解釈」によって捉える生き物だからです。
同じネガティブな出来事を体験しても、「これはピンチだ」と思う人もいれば、「これはチャンスだ」と思う人もいます。この違いは、「その人が、物事をどのように捉えるか」にかかっています。
働く「環境」は、自分の意志ではすぐには変わらないかもしれません。けれども、「仕事は楽しくてもいいのかも」という「意識」なら変えられます。「仕事=楽しい」という前提で取り組むと、次第に見え方が変わってきます。そして、目の前の小さな困難を乗り越えたとき、成功体験はスマートな「働く筋肉」になっていくのです。
静かな場所に行って、コーヒーでも飲みながら、紙とペンを取り出して考えてみてください。
しごとのみらい理事長 竹内義晴
「仕事」の中で起こる問題を、コミュニケーションとコミュニティの力で解決するコミュニケーショントレーナー。企業研修や、コミュニケーション心理学のトレーニングを行う他、ビジネスパーソンのコーチング、カウンセリングに従事している。
著書「感情スイッチを切りかえれば、すべての仕事がうまくいく。(すばる舎)」「うまく伝わらない人のためのコミュニケーション改善マニュアル(秀和システム)」「職場がツライを変える会話のチカラ(こう書房)」「イラッとしたときのあたまとこころの整理術(ベストブック)」「『じぶん設計図』で人生を思いのままにデザインする。(秀和システム)」など。
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