構成自動化ツールのPuppetは2017年11月8日、日本法人を設立した。これまで代理店として活動してきたネットワールドを国内総代理店とし、販売パートナーエコシステムの構築を進める。
構成自動化ツールのPuppetは2017年11月8日、日本法人を設立した。これまで代理店として活動してきたネットワールドを国内総代理店とし、販売パートナーエコシステムの構築を進める。Puppet Enterpriseは2017年7月に、完全な日本語化を果たしている。
Puppetは大きく変化しようとしている。10月中旬に開催したPuppetConf 2017で、「Puppet Discovery」「Puppet Tasks」「Puppet Pipelines」といった新製品を発表。
Discovery(テックプレビュー段階)は社内データセンターやクラウド環境にあるインフラリソースを自動検知し、自動化の対象として検討する支援をするツール。Tasksはアドホックな自動化を支援する、エージェントレスな自動化ツール。そしてPipelinesはCI/CD、Kubernetesと連携したコンテナデプロイメント、コンテナレジストリの機能を提供する。
Puppetは「DevOps」をキーワードに活動してきたが、特にPipelinesの登場で、開発、デプロイメント、運用の全段階を含めた自動化に、直接的に関わることもできるようになったといえる。また、Discovery、Tasksは、自動化への取り組みをやりやすくする効果がある。
11月8日に開催したイベントで、Puppetのサンジェイ・ミルチャンダニ(Sanjay Mirchandani)CEOは、DevOpsが企業のビジネスに直接的な効果をもたらしていると強調。同社がAmazon Web ServicesやCisco Systemsなどと毎年実施している調査「State of DevOps Report」では、業績の良い企業と業績の悪い企業を比較した場合、業績の悪い企業では自動化が46%までしか進んでいないのに対し、業績の良い企業では作業の72%が自動化されていると話した。
また、既存製品の「Puppet Enterprise」と、上記の新製品群により、「何を所有しているか、どこから開始するか」「どうやって迅速にインフラを自動化するか」「どうやって(開発と運用の間の)自動化のサイロを壊すか」といった課題に応えられると話した。
マーケティング&事業開発担当副社長のティム・ゾンカ(Tim Zonka)氏は、「あるべき姿」を記述すればいいというPuppetの特徴を、家の整頓に例えて説明した。例えば「ジャケットはクローゼット(の中)」「床は掃除機をかけた状態」と記述することで、その状態が自動的に保たれる。「貸別荘に行って、クローゼットの位置が変わったとしても対応できる」(ゾンカ氏)
ネットワールドの森田晶一社長は、「DevOpsの推進で、日本企業のデジタルトランスフォーメーションを支援したい」とし、「日本のIT業界は好調なこともあり、人材不足が顕在化している。働き方改革の観点からも、自動化を推進したい」と話した。
ネットワールドは4人のスタッフをPuppetの活動に割り当て、サポートおよびトレーニングでは日本サード・パーティと協力。大手・中堅のシステムインテグレーションパートナーとともに、大企業に訴求していくという。
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