本連載では、下記の環境でサンプルを作成します。
執筆環境はWindows 10ですが、Android Studio自体はWindows、macOS、Linuxのいずれにも対応しています。2017年10月25日にリリースされたばかりのAndroid Studio 3.0は、Kotlinのサポートが追加されており、これからKotlinを始めるのに最適な環境です。
前バージョンとなるAndroid Studio 2.X系列においてもKotlinを使った開発は可能です。ただし、Android Studio 2.X環境では、Kotlin Pluginを別途インストールする必要があります。また、最初からKotlin用のプロジェクトは作成できず、いったんJava用のプロジェクトを作成した上で、Kotlin用に設定を切り替える必要があります。その際、自動生成されたJavaのソースコードをKotlinに変換する必要もあります。
一方、Android Studio 3.0は最初からKotlin Pluginが組み込まれている他、後述するようにプロジェクト作成時にKotlinサポートを最初から組み込むことができます。
Android Studio 2.Xから3.0はメジャーバージョンアップですが、インストールプロセスもほぼ同一で、UIも自然に継承されていますので、バージョン間の使い勝手の差異などもあまり感じないでしょう。特別な理由がない限り、Kotlin開発にはAndroid Studio 3.0の使用を推奨します。
最初にAndroid Studio 3.0のインストールを行います。Android Studio 3.0のインストール手順は、前バージョンであるAndroid Studio 2.3とほぼ同じですので、@IT記事「Android Studio超入門――ダウンロード、インストール(Macもあり)、使い方を総まとめ」を参照してください。
記事の先頭で紹介されている以下のURLにアクセスすると、Android Studio 3.0のダウンロードリンクが表示されますので、記事の「【1】Android Studioのインストール」の手順に従って進めてください。
以降、インストール完了後のプロジェクトの作成から解説を続けます。
Android Studioを起動し、図1から「Start a new Android Studio project」をクリックします。なお、細かな手順は環境やAndroid Studioのバージョンによって変化する場合があるので、あらかじめご了承ください。
「Create Android Project」ダイアログが表示されますので、アプリケーション名、ドメイン名、ファイルの保存場所などを指定してください。また、「Include Kotlin support」チェックボックスも忘れずチェックし、「Next」ボタンをクリックします。
次の「Target Android Devices」ダイアログでは、ターゲットとして「Phone and Tablet」にチェックし、「API 15: Android 4.0.3」を選択し、「Next」ボタンをクリックします。
次の「Add an Activity to Mobile」ダイアログでは、「Empty Activity」を選択し、「Next」ボタンをクリックします。
次の「Configure Activity」ダイアログでは、デフォルトのまま「Finish」ボタンをクリックします。
インストール後最初のプロジェクト作成の場合、Android Studioで新しいプロジェクトが開かれた場合に、画面下に図6のようなエラーが表示されます。
その場合は斜体青字の「Install missing platform(s) and sync project」リンクをクリックし、必要なファイルのインストールへと進みます。図7のようなソフトウェア利用許諾契約確認画面が表示されるので、内容を確認の上「Accept」にチェックして「Finish」ボタンをクリックします。
Android SDKのインストール後、さらに図8のようなエラーが表示された場合も同様に、斜体青字の「Install Build Tools 26.0.2 and sync project」をクリックし、必要なツールのインストールを進めてください。
全てのインストール、ビルド作業が完了すると、図9のような画面が表示されます。
右側のタブで開いているソースコードのファイル名が「MainActivity.kt」となっており、最初からKotlinでソースコードが自動生成されていることを確認できます。
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