Windows Updateの更新延期と一時停止の機能(延期の対象や期間、一時停止の挙動は、Windows 10のバージョンによって異なりますが)は、Windows 10の初めての機能更新(当時は「機能アップグレード」と呼ばれていました)である「Windows 10 November Update(バージョン1511)」から提供されています。
当初は「Windows Update for Business」の機能の一部として、「グループポリシー(またはローカルコンピューターポリシー)」でのみ構成することができました。「設定」アプリのWindows Updateの「詳細オプション」で正式に利用可能になったのは、Windows 10 Creators Update(バージョン1703)からです。本連載2017年の初めての記事では、Windows 10 Insider Previewに追加された「詳細オプション」の機能について紹介しました。
「Grooveミュージック」はWindows 10のビルトインアプリの1つですが、Microsoft Office 2007に含まれていたアプリケーションの1つも「Office Groove」という名称でした。
「Microsoft Office Groove」はその後、「SharePoint Workplace」(Microsoft Office 2010)→「SkyDrive for Business」(Microsoft Office 2013)と名前を変え、現在は「OneDrive for Business」(Microsoft Office 2016)という名前になっています。実行ファイル名は、現在でも「Groove.exe」です。こうした名前の変更や再利用について、他にも本連載の第92回で紹介しました。
上記記事では「Grooveミュージック」アプリについては突っ込みませんでしたが、「Grooveミュージック」アプリの実行ファイルは「Music.UI.exe」、パッケージ名は「Microsoft.ZuneMusic」です(画面6)。パッケージ名は、日本では発売されなかったMicrosoftの携帯音楽プレーヤー「Zune」とそのサービスに由来するものです。Windows 8.1のときは「ミュージック(Xbox Music)」という名称でした。
なお、「Microsoft Store」(旧称、Windowsストア)を通じた音楽の販売とストリーミング配信は、2017年12月31日で終了するそうです。それまでに「Grooveミュージック」や「ミュージック(Xbox Music)」で購入、ダウンロードしたもの、OneDriveに自分でアップロードしたものは再生できるそうです。(大人の?)事情については、以下のFAQを参照してください。
Windows Server バージョン1709は、Windows Serverのソフトウェアアシュアランス(SA)に基づいて提供される「Semi-Annual Channel(半期チャネル)」バージョンの初のリリースです。半期チャネルは、1年に2回、3月ごろと9月ごろに新バージョンがリリースされ、各バージョンは18カ月間サポートされます。これは、Windows 10の半期チャネルと同様のリリースサイクルおよびサポート期間です。
一方、Windows Server 2016はSemi-Annual Channelではなく、「Long Term Servicing Channel(LTSC)」という位置付けの固定化バージョンの最新バージョンであり、従来と同様に、最低10年(メインストリーム5年+延長5年)のサポートが提供されます。Windows Server 2016とWindows Server バージョン1709は別のSKU(製品単位)であり、「Windows Server 2016、バージョン1709」では決してありません。
Windows Server半期チャネルは、技術革新が激しく、リリースサイクルの短い、アプリ開発やクラウドの基盤を想定したものであり、オンプレミスの物理サーバのOSには適したものではありません。また、GUIを必要とする役割(リモートデスクトップサービスなど)を提供しないため(現状、その予定もありません)、Server CoreとNano Serverのみで提供されます。GUIの機能は、今後もLTSCバージョンで提供されます。詳しくは、本連載の第96回で説明しました。
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