IDC Japanは、2017年第3四半期(7〜9月)のウェアラブルデバイスの世界市場規模を発表した。ウェアラブルデバイスの出荷台数は、2016年同期比から7.3%増の2626万台。腕時計型デバイスの売上は、アプリがインストール可能なタイプに移行し、XiaomiとFitbitの2社がトップシェアを獲った。
IDC Japan(以下、IDC)は2018年1月15日、2017年第3四半期(7〜9月)のウェアラブルデバイスの世界市場規模を発表した。ウェアラブルデバイスの出荷台数は、2016年同期比7.3%増の2626万台。企業別出荷台数では、XiaomiとFitbitがそれぞれ360万台でトップシェアを握り、Appleは272万台で3位だった。
デバイスタイプ別に出荷台数をみると、「(サードパーティー製アプリをインストールできない)ベーシックウェアラブル」は、2016年同期に比べて4.4%減少した。一方、Apple WatchやAndroid Wearなどの「スマートウェアラブルデバイス」は、64.9%増加した。IDCでウェアラブルデバイスチームのリサーチマネージャーを務めるレイモン・リャマス氏は、こうした状況について、「ウェアラブル市場で現在起きている変化を明確に示すものだ」と述べている。
企業別シェアでは、XiaomiとFitbitがいずれも13.7%を占め、市場のトップを飾った。ただし、IDCによれば、その商品トレンドは、以前に比べて大きく変わったという。Fitbitの出荷台数は、2016年同期に比べて減少し、2017年に発売したスマートウォッチ「Ionic」の出荷台数は、前四半期を割った。Xiaomiは、フィットネスバンドや腕時計型デバイスに加えてスマートシューズを市場投入したことで、出荷台数は2016年同期からわずかに減少する程度にとどまった。ただし、同社の出荷先の大半は中国国内だ。
3位のAppleは、同四半期後半に投入した新製品「Apple Watch Series 3」が好調で出荷台数を伸ばし、10.3%のシェアを獲得した。IDCは、「Apple Watch Series 3の出荷量は、同社がこの分野での競争での優位性を維持するのに十分だった。特に、携帯電話機能を備えたモデルの投入は、Apple Watchに対する潜在的購入者の関心を高めた」と分析している。
4位のHuawei(シェア6.0%)は、「HUAWEI Band 2/Band 2 Pro」といった新モデルを市場に投入した。これによって対前年同期比で最大の成長となり、初めてトップ5に入った。
5位のGarmin(同4.9%)は、出荷台数を前年同期から3.3%減らした。同社は、ベーシックウェアラブルからスマートウェアラブルへと軸足を移行させており、多様な製品をそろえている。
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