「Google Compute Engine」で仮想CPUが96個のインスタンスが提供開始され、同サービスでIntelのXeonスケーラブル・プロセッサー(Skylake)における性能向上の恩恵が受けられるようになった。
Googleは2018年2月14日(米国時間)、「Google Cloud Platform(GCP)」のIaaS「Google Compute Engine」で、仮想CPUが96個でメモリ容量が最大624GBのマシンタイプの一般提供を開始したと発表した。
「これにより、ユーザーはIntelの新しいXeonスケーラブル・プロセッサー(Skylake)におけるパフォーマンス向上とコア数増加の恩恵を生かせる」とGoogleは説明している。垂直スケーリングが可能なアプリケーションでは、96個の仮想CPUを利用して、アプリケーションの実行に必要な仮想マシン(VM)の数を減らし、TCO(総所有コスト)を削減できるという。
Google Compute Engineでは、こうした高パフォーマンスのVMを、あらかじめ定義された3つのマシンタイプか、カスタムマシンタイプとして構成できる。拡張メモリを調整し、アプリケーションに必要なメモリ容量と仮想CPU数を厳密に指定してVMを作成することも可能だ。
こうした新しいマシンタイプは、GCPの世界のリージョンで利用できる。現在のところ、仮想CPUが96個のVMを起動できるリージョンは、以下の通り。Googleは、仮想CPUが96個のVMを起動できるリージョンを増やしていく計画だ。
Googleの顧客は仮想CPUが96個のマシンタイプを使って、「SAP HANA」のようなインメモリデータベースの実行や、メディアのレンダリングおよび製作、衛星画像解析などを行っているという。
GoogleのパートナーのAltairは、新しいマシンタイプをHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)ワークロードに適用することで、パフォーマンスが従来比で最大1.8倍向上することを実証した。さらに、GoogleはIntelと協力し、Compute Engineで「Intel Performance Libraries」を無料で提供し、パフォーマンスやスケーリングの向上を目指す顧客の取り組みを支援している。
Googleは、Compute Engineで仮想CPUが96個のインスタンスを使用して、「Intel Distribution for Python」に含まれる機械学習用Pythonパッケージ「scikit-learn」を実行することによるパフォーマンス向上を下の図で紹介している。
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