続くセッションでは、SAS Institute Japan ビジネス開発グループ エバンジェリストの畝見真氏が、企業における「アナリティクス・ライフサイクル」の重要性や、AIプラットフォームについて説明を行った。
SAS Instituteは、1976年に設立された「アナリティクス」の専業ベンダーである。畝見氏は「近年、話題になっているディープラーニングは、機械学習のジャンルの一つ。SASにおいて『アナリティクス』は、機械学習をはじめとして、統計解析、データマイニングといった手法全てを包含する概念だと定義している」とする。
「SASは40年以上にわたって、アナリティクス分野で豊富な経験と実績を積み重ねてきた。SASの顧客は、これまでもアナリティクスを通じて多くのビジネス的な価値を生み出してきた」(畝見氏)
畝見氏は、AIを含むアナリティクスの活用を通じて、ビジネス上の価値を創出するためのポイントは、企業の中で「アナリティクス・ライフサイクル」を確立することだと強調する。
アナリティクス・ライフサイクルとは、「データへのアクセス」「クレンジング」「準備」「データの探索」「分析」「モデル生成」「モデル管理」「業務への実装」「モニタリング」「結果に基づく改善」といった一連のプロセスであり、このサイクルをいかに素早く、正確に回し続けられるかが、ビジネス面での価値創出に直結するという。
「ビッグデータの取り回しや、アナリティクスに関しては、OSSを含めてさまざまなソリューションがある。しかし、アナリティクス・ライフサイクルにおいて、それぞれのフェーズで使う個別のツールを継ぎはぎして使っていては、どうしても時間がかかってしまう。同じ時間の中で、できるだけ多くサイクルを回すためには、あらかじめ必要な要素が統合されたプラットフォームが適している」(畝見氏)
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