Wovn Technologiesは外国人従業員に関する調査結果を発表した。外国人がいる企業の割合は34.0%。そのうち、人事や労務に関する書類やツールが英語に対応している企業は34.6%だった。
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Wovn Technologiesは2019年12月19日、日本の企業に勤める日本人に実施した、外国人従業員に関する調査結果を発表した。対象は会社員や企業経営者、役員、公務員、パート/アルバイトの30代〜50代の男女で、553人から回答を得た。
在留外国人は2018年末に273万人を超え、外国人労働者を雇用している事業所は2018年10月末現在、21万6348カ所に上る。どちらも過去最高だが、2019年4月には新しい在留資格「特定技能」が新設され、外国人労働者や外国人を雇用する事業所はますます増える見込みだ。
ところが今回の調査によって、日本の企業に勤務する外国人にとって、特に言語に関する配慮が欠けていることが分かった。ただし、そのことに危機感を持っている企業は全体の半数しかなかった。
具体的な調査結果は以下の通りだ。
「勤め先に外国人がいる」と回答した割合は34.0%。そのうち、「日本語でビジネスレベルの会話ができない外国人従業員がいる」企業は55.9%、「日本語文章の読み書きができない外国人がいる」企業は60.7%だった。
外国人従業員がいる企業の約6割で言語障壁が生じる恐れがあることが明らかになったが、ドキュメントや利用ツールの英語対応は約3割にとどまっていることが分かった。
就業規則や雇用契約書、人事制度・評価シートの入力、勤怠管理ツール、経費申請ツールなど人事や労務に関する書類やツールの対応言語を、外国人従業員がいる企業に勤務している人に聞くと、日本語と回答した割合は96.7%(複数選択)、英語は34.6%だった。その他の言語については、中国語(簡体字)が2.1%、中国語(繁体字)が1.1%、韓国語が3.2%と、ほとんど対応していなかった。
これに対して外国人従業員がいない企業では、調査に回答した全ての企業が日本語にしか対応しておらず、英語に対応しているのは1.6%にすぎなかった。なおこれらの数値は、全社通達や全社会議、社内イベント、部活動の情報共有などに利用するコーポレートサイトやメール、社内チャットツールについても同様だった。
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